キャンピングカーを選ぶ際に、内装はとっても重要なポイントです。そこで今回は、キャンピングカーの内装について徹底解説します!おしゃれなレイアウト例も紹介しているので、内装のイメージを膨らませながらチェックしてくださいね。
キャンピングカーにおける内装の特徴とは?
キャンピングカーはベースとなる車両によって内装の特徴が大きく異なります。
まずは、キャンピングカーの種類ごとに内装の特徴を見ていきましょう。
キャブコン

キャブコンは、キャブ(運転席部分)を残して車体の後部を架装して作ったキャンピングカーです。
キャンピングカー仕様のボディを搭載しているため、キャンピングカーらしい見た目をしています。
キャブコンの内装は縦横ともに十分なスペースが確保されているのが特徴で、背が高い人が立っても天井に頭が付かないモデルが多いです。
また、リビングやキッチン、常設ベッド、トイレなど、一般的な住宅に備えられている機能を一通り搭載しているのも特徴。二段ベッドやソファ下の収納スペースなどを設置することで空間を有効活用し、充実の設備を実現しています。
リビングにはソファやテーブルなどが備え付けられ、ゆっくりとくつろげるので長旅にも最適です。
バンコン

バンコンは、主に商用車として使われるバンをベースにしたキャンピングカーです。
キャブコンに比べると車内スペースはやや狭くなりますが、外装には手を加えず内装のみキャンピングカー仕様にしているため、比較的安価なのが特徴です。
バンコンの内装は、スペースが限られているため設備や家具が厳選されています。例えば、ベッドは常設ではなく収納タイプで、就寝時に展開する方式を採用しているモデルも多くあります。
設備や家具が限定されていることから、バンコンの内装にはそれぞれテーマがあるのも特徴です。
例えば、調理をテーマにして広めのキッチンや容量たっぷりの冷蔵庫を設置しているモデルもあれば、運転席と助手席を回転式にしてリビングスペースを広く使えるようにしたモデルなどもあります。
軽キャンパー

軽キャンパーは軽自動車をベースにしたキャンピングカーです。
車体が小さいため、他のタイプに比べると機能は最小限ですが、車両価格に加え、維持費も抑えられるので人気があります。また、自分でDIYして自作キャンピングカーを作りやすいことからも注目されていますよ。
軽キャンパーの内装はスペースが限られているため、主にリビングスペースで構成されています。ベッドはソファの背もたれを移動するなどして設営し、2人まで寝られるモデルが一般的です。
限られたスペースでも快適に過ごせるよう、ポップアップルーフを搭載して就寝スペースを拡張できたり、小型ながらキッチンを装備していたりと、各モデルで独自の工夫が施されています。
バスコン
バスコンは、マイクロバスなどを改装して作られたキャンピングカーです。
もともと10人~20人が乗車できるマイクロバスを改装しているため、バスコンの内装は広々かつ贅沢に作られています。
キングサイズやクイーンサイズのベッドを採用していたり、コンロを2~3口搭載していたりと、まるで家が移動しているかのようなリッチなモデルが多いです。
シャワーを搭載しているモデルであれば、しばらくバスコンに住むこともできるでしょう。
装備が充実している分、高価なのはネックですが、長期旅行に出かけたい人や内装にとことんこだわりたい人にとっては有力な候補となるはずです。
トラキャン
トラキャン(トラックキャンパー)とは、ピックアップトラックと呼ばれるトラックの荷台にシェル(居住スペース部分)を積載したキャンピングカーのことです。
車両と居住スペースが分離しているため、シェルを下ろせば通常のトラックとして利用できます。
トラキャンは輸入かつ大型のモデルが多く、内装はとても充実しています。トラキャンのシェルの多くは荷台から運転席側に大きくはみ出す「バンク」を持っており、内部は2~3人が寝られるバンクベッドになっています。
一方で、バンコンと同様に機能が厳選されている部分もあります。また、トラキャンは日本ではあまり広まっていないため、手に入りにくい点にも注意しましょう。
キャンピングカーの内装のポイントを徹底解説
ここからは、キャンピングカーの内装のポイントについてお伝えします。
ベッド
まずは、重要な家具であるベッドの種類についてチェックしていきましょう。
常設リア2段ベッド

常設リア2段ベッドは、キャブコンやバンコンで多く採用されています。
居住スペース後部に設置されており、空間を有効活用できるのが特徴です。
就寝可能人数が増えるので、主にファミリーでキャンピングカーを利用したい人に適しています。
バンクベッド

バンクベッドは、キャブコンで多く搭載されています。
運転席上部に突き出しているベッドで、大人2人が寝られる程度のスペースを有しています。
キャブコンよりは狭くなりますが、軽キャンパーでバンクベッドを採用しているモデルもあります。
ハイマウントベッド

ハイマウントベッドは、バンコンで搭載されることが多いベッドです。
高い位置にベッドが設置されているのが特徴です。
天井が近いため人によっては窮屈感を抱くことがありますが、その分ベッド下を収納スペースとして活用できます。
フロアベッド

フロアベッドは、軽キャンパーやバンコンで多く採用されています。
壁際に収納したマットや、ソファの背もたれを展開してベッドとして使うタイプです。
展開時にはダイネットスペース(リビングスペース)を片付ける必要がありますが、車内空間が限られていても就寝スペースを広くとれるのが特徴です。
ルーフベッド

ルーフベッドは、軽キャンパーやバンコンで多く採用されています。
ポップアップルーフを展開することで使用できるベッドで、1~2人が寝られる広さを有しています。
ダイネットスペースを片付ける必要がなく、リビングと寝室を分けて利用できるのがメリットです。
ダイネットスペース

座席やテーブルなどで構成されるダイネットスペースも、キャンピングカーの内装において大切なポイントです。
座席が向かい合わせになっているタイプ、L字型のタイプ、テーブルをぐるりと囲むタイプなど、さまざまなレイアウトがあります。
ダイネットスペースを広く取りたい場合には、運転席と助手席を回転させるタイプがおすすめです。
また、ダイネットスペースのテーブルの使いやすさもチェックしておきましょう。
シンプルなテーブルもあれば、カップホルダーを搭載したタイプも展開されていますので、使い方や好みに合わせて選ぶのがベストです。
キッチンスペース

料理をしたい人にとっては、キャンピングカーのキッチンスペースも重要なポイントとなります。
ここでは、キッチンスペースについて詳しく見ていきます。
①シンク・コンロ
シンクやコンロのサイズはキャンピングカーの種類によって大きく異なります。
特に、料理のしやすさを重視する場合、コンロが1口なのか複数なのか、シンクの広さは洗い物をするのに十分かといった点は確認しておきましょう。
多くのキャンピングカーはシンクやコンロを搭載していますが、小型のキャンピングカーの場合は省かれることもあるので注意してくださいね。
②タンク
キッチンスペースを考える上で、タンクも重要な項目です。
料理や手洗いで使用する水はタンクに入れ、排水を貯めるためのタンクもあわせて準備します。小型のキャンピングカーは積載できるタンクの容量が小さくなるので、道中でこまめに給水・排水する必要があります。
また、トイレやシャワーを備えたキャンピングカーの場合は、より多くの水を必要とします。
キャンピングカーの給水・排水ができるスポットはすぐに見つかるとは限らないため、どのぐらいの頻度でキッチンや水回りを使うのか、どれぐらい連泊するのかなどを入念に考えてから選びましょう。
③冷蔵庫
キャンピングカーのキッチンには、冷蔵庫が備わっていることがあります。
冷蔵庫があれば冷たい飲み物や生鮮食品を常時持ち運べるのがメリットです。冷蔵庫もシンクやコンロと同様で、キャンピングカーの種類によって搭載できるサイズが大きく異なります。
一方で、あまり連泊をしない人にとって冷蔵庫は必ずしも必要ではありません。近年はポータブル冷蔵庫や、保冷力に優れたクーラーボックスも多数展開されています。
予算に限りがある人や、あまり冷蔵庫を使わない人は、省くのもひとつの選択肢です。
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水回り

大型のキャンピングカーを検討している人は、トイレやシャワーなどの水回りもチェックしておきましょう。
①トイレ
キャンピングカーでは長距離の移動を伴うことが多いため、トイレがあるととても便利です。
日本であれば道中でトイレを見つけることは難しくないですが、人里離れた場所を移動する際には車内にトイレがあると安心です。
キャブコンなどの大型のキャンピングカーでは、カセット式のトイレを搭載しています。カセット式トイレとは、自宅のトイレと同様の見た目で、汚水の処理をキャンピングカーの外で行うタイプです。
また、トイレを搭載していないキャンピングカーでは、簡易トイレを利用するという手段もあります。
凝固剤や消臭袋などを使用し、汚水や臭いが漏れないよう工夫されているので、選択肢のひとつとして検討してみましょう。
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②シャワールーム
大型かつ高級なキャンピングカーには、シャワールームが設置されていることもあります。
トイレと一緒ではなく、シャワールームが独立しているタイプであれば、長期旅行でも快適に過ごせるでしょう。
特に夏場のアクティビティやサーフィンなどを楽しむ人にとっては、シャワールームが搭載されていると非常に便利です。
小型のキャンピングカーでシャワールームの設置が難しい場合には、外で使う携帯シャワーも検討してみてくださいね。
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キャンピングカーの内装レイアウト例8選
ここからは、キャンピングカーの内装レイアウト8選をご紹介します!
OHANA Pro

『OHANA Pro(オハナプロ)』は、トヨタ・タウンエースをベースにしたキャブコンです。
室内は5人ほどが座れるソファに加え、テーブルやキッチン、常設リア2段ベッドなどが備わっています。

さらには冷蔵庫や電子レンジ、クーラーにバンクベッドなど、快適に過ごせる装備が満載のキャンピングカーです。
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Puppy210

『Puppy210(パピー210)』は、トヨタ・カムロードをベースにしたキャブコンです。
車内は広々としており、テーブルを囲む形でソファが配置されています。

ポップアップにはハンモックも搭載しており、キャンピングカーとは思えないユニークな内装がポイントです!
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フィアット デュカト DA VINCI 6.0

『フィアット デュカト DA VINCI 6.0』は、ホテルの一室と見間違うほど高級感あふれるキャンピングカーです。
ダイネットスペースは、運転席と助手席を回転させて4人で過ごせます。

キッチンは2口のコンロに加え75Lの大型冷蔵庫も搭載しており、自宅のキッチンと遜色ない使用感です。
ベッドはもちろん、トイレやシャワーも備えているため、贅沢な長期旅行に出かけたい人は要チェックです!
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インディ727

『インディ727』は、ダイハツ・ハイゼットトラックをベースにした軽キャンパーです。
ポップアップを展開すれば就寝スペースを拡張できるため、ソロからファミリーまで対応します。

窓はアクリル二重窓のため、断熱性はバッチリです。
冬の車中泊に欠かせない『FFヒーター』も搭載しているため、1年中キャンピングカーで旅をしたい人に最適な1台です!
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インディ108

『インディ108』は、先述の『インディ727』の後継モデルです。
『インディ108』もルーフベッドを備えており、就寝定員は最大4人なのでファミリーでも問題ありません。

シンクはコンパクトですが、歯磨きをしたり食材を洗ったりするには申し分ないサイズ感です。収納スペースをたくさん搭載している点もGOODです!
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BASE

『BASE』はダイハツ・アトレーをベースにした軽キャンパーです。
とてもコンパクトな作りながら、ダイネットスペースには大人4人が座れるスペースを備えています。

就寝時にはソファとテーブルを外し、ソファの背もたれ部分をはめ込みます。
天井収納や足元の収納など、スペースを最大限に生かしたアイディアも見事なキャンピングカーです。
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レジストロアウル

『レジストロアウル』は、トヨタ・タウンエースベースのキャブコンです。
木目調の壁が採用されており、オシャレ&落ち着いた雰囲気の内装です。

就寝スペースはバンクベッドに2人、フロアベッドに3人と広々としています。
エアコンや電子レンジ、冷蔵庫も備えており、快適な車中泊旅が叶いますよ。
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リトリートミニ

『リトリートミニ』は、ホンダ・N-VANをベースにした軽キャンパーです。
コンパクトな軽バンながら、助手席をフラットにすると前後長213cmの広々としたスペースを確保できます。

後部座席下やラゲッジスペースなど、収納スペースもたっぷり確保しています。
備え付けのテーブルは屋外にも設営できるので、キャンプでも重宝しますよ。
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キャンピングカーの内装をDIYでおしゃれに!
キャンピングカーに興味がある人のなかには、DIYで内装を自分好みにしたいと考えている人も少なくないはずです。
ここでは、内装をおしゃれに改装する方法をご紹介します。
カーテンDIY

車内でのプライベートを確保するために、キャンピングカーにはカーテンは必須です。
カーテンのDIYは100均で手に入るアイテムでも可能なので、ぜひトライしてみましょう。
材料
- カーテンワイヤー
- 丸管ヒートン(カーテンワイヤーに付属)
- 木材
- カーテン本体
- カーテンクリップ
手順
- カーテンを取り付けたい場所の長さにあわせて、カーテンワイヤーをカットする
- 取り付け場所に木材を設置し、丸管ヒートンを木に埋め込む
- カーテン本体にカーテンクリップを取り付け、カーテンワイヤーに引っかけたら完成

車の窓にピッタリサイズのカーテンを見つけるのは難しいため、必要に応じてカーテン生地をカットしてくださいね。
裁縫が得意な人は、好みの生地をカーテンとしてリメイクするのもおすすめです。
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中古キャラバンでキャンピングカーを自作!内装や電気システムDIYから費用まで徹底解説
床DIY

中古のキャンピングカーを購入した場合、ラグやクッションマットを敷くだけでも雰囲気を変えられます。
キャンピングカーではなくバンなどの乗用車・商用車を購入予定の人は、木材を購入して張り替えるのも選択肢のひとつです。
手順
- 床を張り替える箇所のサイズを測る
- 木材を床のサイズにカットする
- 床材を張り替える
キャンピングカーの床にピッタリフィットするよう木材をカットするのは、素人には至難の業です。自信がない人は、ホームセンターの木材カットサービスを利用するのがおすすめですよ。
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今回は、キャンピングカーの内装についてお伝えしました。
キャンピングカーは車内で過ごす時間が長いため、快適性はもちろん、「自分が居心地良く感じられるか」も重要です。
今回の記事を参考にキャンピングカーの内装を検討して、最高の1台を手に入れてくださいね。