『FFヒーター』はエンジンを切った状態でも使える暖房器具で、冬の車中泊にあると嬉しい装備です。車中泊好きなら一度は聞いたことがあるはずですが、「実際に使ったことはない」「実はどんなものなのかよくわかっていない」という人も多いはず。そこで今回は、FFヒーターの燃料や魅力を徹底解説!おすすめアイテム10選もお届けするので、ぜひチェックしてくださいね。
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FFヒーターとは
FFヒーターの「FF」とは「Forced draught balanced Flue systems(強制給排気式)」の略称で、車のエンジンをかけなくても使える暖房器具のこと。灯油やガソリンなどを燃料とし、車の燃料タンクから燃料を供給するタイプや、専用燃料タンクを設置するタイプなどが販売されています。
アイドリングによる騒音や排ガスが発生しないため、キャンピングカーでは広く普及しており、過去にはキャンピングカーユーザーから「装着して一番良かった装備」のナンバーワンに選ばれています。(参考:日本RV協会)
FFヒーターに使用する燃料
FFヒーターに使われる燃料は「走行用燃料」と「LPガス」の2つに分けられます。
走行用燃料はガソリンや軽油といった車の走行燃料を使用する方法で、FFヒーターの燃料として一般的です。車の給油をすることでFFヒーター用の燃料も補給できるため、手間がかからないのがメリットです。
ガソリンは寒冷地でも凍ることがないため、真冬の車中泊でも安心して使えます。一報、軽油は一定の温度を下回ると凍ってしまうため注意が必要ですが、安価なのが魅力です。
また、軽油用のFFヒーターは灯油で稼働するモデルも多く、燃料調達を容易にできるのもポイントです。
LPガスを燃料とするFFヒーターは、アメリカ製の車両にデフォルトで搭載されていることがあります。ただし、安全の観点からガスの充填を断られるケースも多く、日本では主流ではありません。FFヒーター付きの車を購入する場合は、使用燃料を必ずチェックしましょう。
FFヒーターの魅力
ここからは、FFヒーターの3つの魅力を解説していきます!
エンジン停止中に使える
FFヒーターは、車のエンジンをかけるバッテリーとは別のサブバッテリーで駆動するため、エンジン停止中でも使えます。そのため、排気やエンジン音で周囲に迷惑をかけることがないうえに、車中泊の就寝時にも使用できるのが魅力です。
低燃費
低燃費であることもFFヒーターの魅力です。燃費や車内の広さにもよりますが、8時間連続で使用してもガソリンを1Lほどしか消費しないモデルもあります。
ひと晩180円程度で暖房をつけっぱなしにできると考えると、かなり低価格で快適な車中泊が叶いますよ。
車内の空気をクリーンに保てる
FFヒーターは、燃料を燃焼させる際に発生するガスを車外に排出するため、車内の空気をクリーンに保てます。
また、燃焼させる際には車外の空気を取り込むので、車内で一酸化炭素中毒になる心配がなく、安全面でも優秀なアイテムなのです。
FFヒーターはこんな人におすすめ!
FFヒーターは車内を効率的にあたためられるため、真冬の車中泊に最適です。ガソリンは寒冷地でも凍らないほか、装着して一番良かった装備のナンバーワンに選ばれていることからも、車中泊においては最強の暖房アイテムといえるでしょう。
電気毛布やパネルヒーターなども車中泊には有効ですが、局所をあたためることに特化しています。車内全体を効率的にあたためるならば、FFヒーターがベストといえるでしょう。
また、FFヒーターは一度設置してしまえば、あとはスイッチを入れるだけで使えるのも便利です。ポータブル電源やそのほかの暖房器具を毎回積み込む必要がなくなるため、頻繁に車中泊をする人にとっては搭載して損のない装備といえます。
FFヒーターはこんな人におすすめ!
- 真冬に車中泊を楽しみたい人
- 車内全体をあたためたい人
- 頻繁に車中泊をする人
人気モデルや低燃費モデルを紹介!FFヒーターのおすすめ10選
ここからは、おすすめのFFヒーター10選をご紹介します!人気のモデルはもちろん、低燃費なモデルなども紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
Webasto(ヴェバスト)『Air Top 2000 STC』
Webasto(ヴェバスト)の『Air Top 2000 STC』は、多くのキャンピングカーに導入されている定番アイテムです。
ヨーロッパの厳しい寒さで培われたクオリティが高く評価されており、FFヒーターについて調べたことがある人なら、一度はヴェバストの名を目にしたことがあるかもしれませんね。
ディーゼル・ガソリンそれぞれに対応したモデルが展開されており、ニーズにあわせて選択できるのも魅力。やや値段は張りますが、品質を妥協したくない人には最適な選択肢といえるでしょう。
スペック
- サイズ:310×120×118mm
- 重さ:2.6kg
- 燃料:ディーゼル、ガソリン
- 燃費
- ディーゼル:0.12~0.24L/h
- ガソリン:0.14~0.27L/h
- 動作環境:-40℃~+40℃
iFormosa『FFヒーター』
iFormosaの『FFヒーター』は優れた燃費が魅力のFFヒーターです。ディーゼルの消費量は0.12L/h~で、ランニングコストを抑えたい人に適しています。
軽キャンピングカーのように小さな車はもちろん、バンコン・キャブコン・バスコン・キャンピングトレーラーなど、さまざまな車種に対応しているため、FFヒーターの後付けを検討している人にもおすすめですよ。
スペック
- サイズ:323×120×121mm
- 重さ:2.6kg
- 燃料:ディーゼル
- 燃費:0.12~0.24L/h
- 動作環境:-40℃~+20℃
LVYUAN(リョクエン)『分体式エアヒーター』
LVYUAN(リョクエン)の『分体式エアヒーター』は、セット内容が充実したFFヒーターです。燃料タンクや操作ディスプレイのほか、遠隔操作できるリモコンも付属しています。
乗用車やキャンピングカーはもちろんのこと、トラックやショベルカーなどの業務用車両など、あらゆるディーゼル車に対応していますよ。
スペック
- サイズ:380×145×145mm
- 重さ:約4.5kg
- 燃料:ディーゼル
- 燃費:0.11~0.64L/h
- 動作環境:-
LVYUAN(リョクエン)『一体式エアヒーター』
LVYUAN(リョクエン)の『一体式エアヒーター』は、標高5,500mでも稼働するFFヒーターです。富士山でも標高4,000m未満なので、日本だと標高5,000m級の場所で車中泊をすることはありませんが、冬の高地でも快適に車中泊ができるのはメリットですね。
キャンピングカー以外にも、コンテナハウスやガレージ用のFFヒーターとしてもイチオシです!
スペック
- サイズ:390×153×415mm
- 重さ:7.66kg
- 燃料:ディーゼル
- 燃費:0.11~0.64L/h
- 動作環境:-
Roaya『FFヒーター』
Roayaの『FFヒーター』は、手ごろな価格が魅力のFFヒーターです。遠隔操作ができるリモコンが付属していながら、15,000円ほどで手に入るのは嬉しいポイントです。
-40℃の環境でも稼働できるため、寒冷地での車中泊の心強い味方になってくれますよ。
スペック
- サイズ:-
- 重さ:6.73kg
- 燃料:ディーゼル
- 燃費:約0.1〜0.35L/h
- 動作環境:-40℃~+80℃
SUDOO『FFヒーター』
SUDOOの『FFヒーター』は、必要部品一式が付属していながら、10,000円程度で入手できるリーズナブルな価格が魅力のFFヒーターです。
バンやトラック、キャンピングカーなど、対応車両の幅も広く、初期費用をできる限り抑えたい人は要チェックですよ。
スペック
- サイズ:388×145×145mm
- 重さ:8.5kg
- 燃料:ディーゼル
- 燃費:0.18〜0.64L/h
- 動作環境:-40℃~+50℃
GEARPOWER『ディーゼルエアヒーター』
GEARPOWERの『ディーゼルエアヒーター』は、わずか5〜10分ほどで車内をあたためる効率的なFFヒーターです。-40℃の環境でも稼働するため、極寒の地でも快適な車中泊を楽しめるでしょう。
静音性にも優れており、睡眠中に使いたい人にもイチオシですよ。
スペック
- サイズ:490×470×220mm
- 重さ:9.1kg
- 燃料:ディーゼル
- 燃費:0.11~0.51L/h
- 動作環境:-40℃~+50℃
Qbey『車用ffヒーター』
Qbeyの『車用ffヒーター』は、操作性に優れたFFヒーターです。液晶ディスプレイに加えてリモコンも付属するため、座席を離れることなく温度調節ができます。
動作中の騒音が少なめなので、車内で静かに過ごしたい人や、睡眠中に使いたい人にもピッタリです。
スペック
- サイズ:420×170×310mm
- 重さ:4.5kg
- 燃料:ディーゼル
- 燃費:0.23~0.51L/h
- 動作環境:-
winfull『FFヒーター』
winfullの『FFヒーター』は、コストパフォーマンスに優れたアイテムです。操作ディスプレイや燃料タンク、リモコンが付属しており、リーズナブルな価格で一式そろえたい人におすすめ。
乗用車からキャンピングカー、トレーラーまでさまざまな車種に対応しているほか、倉庫やオフィスといった屋内利用にも適している製品のため、活躍の幅が広いでしょう。
スペック
- サイズ:340×115×115mm
- 重さ:-
- 燃料:ディーゼル
- 燃費:0.18〜0.64L/h
- 動作環境:-
JUJIXJRQ『FFヒーター』
JUJIXJRQの『FFヒーター』は、幅広い用途が魅力のFFヒーターです。キャンピングカーやトレーラー以外に、船舶にも対応しており、さまざまなユーザーのニーズにマッチします。
リモコンが付属していたり、静音性に優れていたりと、使い勝手も申し分なしです。
スペック
- サイズ:340×110×110mm
- 重さ:6.8kg
- 燃料:ディーゼル
- 燃費:0.18〜0.64L/h
- 動作環境:-40℃~
▼車中泊におすすめの暖房についてはこちらもチェック!
【2024年最新版】車中泊の暖房は電気ヒーターがおすすめ!セラミック・オイル・パネル式など厳選9選
FFヒーターの取り付け方法と費用の目安
FFヒーターを取り付ける際には、取り付け方法はもちろん、費用も気になるポイントですよね。ここでは、一般的な取り付け方法や費用相場をお伝えします。
取り付け方法
FFヒーターの取り付けは、専門業者に依頼しましょう。
自分でも取り付け可能ですが、車本体への加工や燃料ラインの加工など、専門的な知識と技術が必要となります。正しく設置しないと、一酸化炭素中毒や火災など、重大事故につながる恐れもあるので注意が必要です。
費用の目安
専門業者に取り付けを依頼した場合、費用はガソリン車がディーゼル車かによって変わります。およその取り付け費用は、ガソリン車で40,000円~、ディーゼル車で65,000円~が目安です。
そのほかの費用として、FFヒーターの本体価格、スイッチや温度設定ができるパーツなども必要となります。パーツの設置費用は60,000円~を想定しておきましょう。
燃料タンクの設置が必要な場合は、別途料金が必要となるケースもあります。業者によって取り付け費用も異なってくるので、複数の業者を比較してみるのがおすすめです。
なお、新車のキャンピングカーであればオプションとしてFFヒーターを選択することが一般的ですが、FFヒーターは後付けも可能です。すでにお気に入りの車で車中泊をしている人は、より快適に過ごすための選択肢として検討してみてくださいね。
FFヒーターを使用する際の注意点
続いては、FFヒーターを使用する際の注意点をご紹介します。
給油は余裕をもって
燃料タンクに十分な量の燃料が入っていないと、FFヒーターは使用できません。ガソリンや軽油などを燃料とするFFヒーターの場合は、余裕を持った給油を心がけましょう。
また、LPガスを使用する場合でも残量チェックは必須ですよ。
積雪時は排気口のチェックを
FFヒーターは燃焼ガスが車外に排出される仕組みになっていますが、排気口がふさがれていると車内に逆流し、一酸化炭素中毒になる恐れがあります。特に、積雪時には排気口がふさがれやすいため要注意です。
豪雪地帯では車中泊開始時に積雪がなくても、ひと晩で排気口がふさがれるほど雪が積もるケースは多々あります。排気口が塞がれないような工夫をするほか、スコップなどの雪かきグッズもあると安心ですよ。
定期的なメンテナンスも重要
製品にもよりますが、メンテナンスとして1ヶ月に1回を目安に稼働させることが大切です。冬に使用するイメージが強いため、1ヶ月に1回の稼働が必要なのは意外に感じるかもしれませんね。
せっかく費用をかけて導入したFFヒーターを長く使うためにも、定期的なメンテナンスは欠かさないようにしましょう。
FFヒーターと一緒に設置するのにおすすめのオプション
ここからは、FFヒーターとあわせて設置したいオプションをご紹介します。FFヒーターの老舗ともいえるヴェバストの商品を3つ見ていきましょう。
ロータリーセレクタースイッチ
『ロータリーセレクタースイッチ』は、ヴェバストのすべてのエアヒーターに対応したスイッチです。無段階調整により、好みの温度に素早く変更できます。
点滅コード付きの操作インジケーターにより、ヒーターのアクティブ状態に関する情報が一目でわかるのもメリットですよ。
マルチコントロール
『マルチコントロール』は、ほぼすべてのヴェバストのヒーターに対応したコントロールパネルです。直感的な操作性で、FFヒーターの利便性をグッと引き上げられます。
タイマー機能を搭載している点も嬉しいポイントです。
ユニコントロール
『ユニコントロール』は、ほぼすべてのヴェバストのヒーターに対応するコントロールパネルです。大きなコントロールボタンを備えており、より操作性に優れているのが魅力。
内蔵タイマーにより、最大1週間先の起動時間を設定できたり、エンジン始動時にヒーターを自動的に起動したりすることも可能。車中泊用の車はもちろん、業務用車両のオプションとしても重宝します。
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FFヒーターで冬の車中泊がグッと快適に!
今回は、FFヒーターの魅力やおすすめアイテムをお届けしました。
自分で取り付けるのは難しいFFヒーターですが、一度取り付ければ車中泊の快適度がグレードアップすること間違いなし!車中泊好きならば、きっと高い費用対効果を得られることでしょう。
今回の記事を参考に、ぜひFFヒーターをチェックしてくださいね。