戦闘飯盒2型はスタッキングができて省スペース化に貢献。実用性も申し分なし
戦闘飯盒2型がキャンパーから熱い視線を集めている理由は、フィールドに映える無骨なルックスと高い機能性。
「本業」の炊飯だけでなく、さまざまな調理方法に対応し、多彩なメニューを作れるのはもちろんのこと、小物をスタッキングできたり、形状を生かして効率よく並べられたりする点もキャンプでは大きなメリットになるでしょう。
野外調理をより効率的に、そして食事の時間をより充実したものにしてくれる、戦闘飯盒2型の魅力をチェックします。
場所を取らないコンパクトさは、使い勝手のよさにつながる
ひとつ目の魅力は、ソロキャンパーにピッタリなサイズ感です。
一般的によく見かける「兵式飯盒」は4合炊き。ソロキャンパーにとっては大きすぎるサイズということもあり、購入するのをためらっていた人も多いのでは?
その点、戦闘飯盒2型の本体サイズは兵式飯盒に比べて約半分ほど。炊けるお米の量は2合なので、ソロはもちろん、デュオキャンパーにも対応できるサイズ感と言えます。
また、「スタッキング(道具を積み重ねて効率よく収納する)」という観点でも、このコンパクトさがアドバンテージになります。
ソロ用のコンパクトなギアであれば収まりがよく、中蓋でしっかり仕切られるので安定した状態で持ち運びが可能です。
多くのキャンパーは、小型マグカップやカトラリー、まな板といった調理や食事で使うものをスタッキングしています。
さらに、本体、中蓋、外蓋のすべてがソラマメ形の形状なので、ソロキャンプ用の小型テーブルなどの狭いスペースに並べた時に「収まりがいい」というメリットもあります。それぞれの凹凸を合わせれば、デッドスペースは最小になります。
焼いて、炒めて、蒸して、煮る。水蒸気調理も可能でとにかく万能
戦闘飯盒2型の魅力を語るうえで外せないのが、クッカーとしての万能さです。
取っ手が付いた外蓋はフライパンとして活躍し、中蓋は蒸し器に、本体は茹でたり煮込んだりする鍋や簡易オーブンにもなり、これひとつでほとんどの調理がこなせます。
中でも注目したいのが「水蒸気調理」。
これは本体でお湯を沸かしたり煮込んだりする際に発生する蒸気を利用し、中蓋に置いた食材をスチーム調理するというもの。油を使わないのでヘルシーなうえ、中蓋が汚れにくく、洗い物が楽になるというメリットもあります。
この「水蒸気調理ができる」という特徴を応用すれば、本体と中蓋で同時に調理することも可能です。
熱源がひとつでも、同時に2品の料理が完成。蓋を開ければ、ホカホカの定食が出来上がっているというわけです。
外蓋の取っ手は、調理時も食事の際もあらゆる場面で大活躍
戦闘飯盒2型はディテールのこだわりにも妥協がありません。
たとえば外蓋の取っ手。一般的なクッカーでお米を炊く際は、蒸気で外蓋が外れないよう重しをのせることがあります。
しかし、戦闘飯盒2型は取っ手が本体の底面に引っ掛かってストッパーの役目を果たすので、重しをせずとも外蓋が外れにくい設計になっているのです。
また、食器としても優秀です。
戦闘飯盒2型はアルミ製で非常に軽量ですが、熱伝導率が高いため、熱い料理を入れるとすぐに熱が伝わる……という一面があります。加えて言うと、中蓋には取っ手がないので素手で持つと火傷することもあります。
そこで役立つのが「連結機能」です。実を言うと外蓋の取っ手は中蓋のスリットに差し込むことで連結できます。
これにより1本の取っ手で中蓋と外蓋の両方を持つことができ、たとえば片方にご飯、もう一方におかずを入れた場合、食べるたびに器を持ち替える必要がなくなるのです。
別売りのオプションパーツを組み合わせれば、その機能はさらに向上する
戦闘飯盒2型の各パーツは、幅と奥行きに限っては市場に数多く流通している兵式飯盒とほぼ同じ(高さだけが異なる)です。
それゆえ、兵式飯盒に対応する鉄板やまな板の多くは、戦闘飯盒2型にも収納可能。また、最近では戦闘飯盒2型専用のオプション品も増えつつあります。
対応製品でなくても、サイズの近い別メーカーの外蓋を本体の底面にスタッキングし、蓋(=調理器具)を1枚増やすなど、発想次第で利便性を高められるのも魅力です。
戦闘飯盒2型 国内4ブランドの商品をチェック
LOGOS(ロゴス)「LOGOS23式ハンゴウ」10,780円(税込)
ソロ〜少人数キャンプにぴったりな2合炊き飯盒は、独自規格の長さにより吊ったままの蓋の開閉ができます。
さらに、つるはスライド式なのでコンパクトに収納可能。
湯・水切りや、蒸し料理が可能ななかごも付属しているので、炊飯と同時調理ができ時短にも。
蓋は簡易フライパンとしても活用いただけます。
ロスコ 「戦闘飯盒2型 」9,680円(税込)
現職の自衛隊員が実際使用している物と同等規格の『戦闘飯盒2型』をほぼ忠実に復刻。
日本国内の防衛省指定工場にて生産しました。
芸人ソロキャンパー集団『焚火会』のスパローズ大和一孝氏をアドバイザーに迎え、企画・生産に至りました。
MOOSE ROOM 「戦闘飯盒2型 」 8,500円(税込)
防衛省陸上自衛隊で使用されていた正式名称「飯ごう,2形」を13年前に防衛省から正式に製造を請け負っていた会社に依頼をし、その当時製作をした工場、当時の金型、治具、塗料等を使用することにより完全復刻。
エバニュー 「山岳飯盒弐型」 13,200円(税込)
自衛隊官給品“戦闘飯盒2型”の山岳仕様バージョン
2合炊きの小さめの飯盒はソロには丁度良いサイズ感
ハンドルの長さをパッキングしやすい長さにしています。
飯盒の独特な形状はバックパックへの収まりが良いので山行用のクッカーとしてもオススメです。
【まとめ】戦闘飯盒2型は、キャンプの食事シーンを劇的に変えるギア
戦闘飯盒2型が、いかに優れた調理器具であるかをお分かりいただけたかと思います。
持ち運びやすいうえに、調理を効率化してくれるこの便利アイテムは、キャンプでの食事に「革命」を起こす存在です。
野外調理を効率化するだけでなく、その機能を使いこなすことでメニューの幅も広がります。
「便利でカッコイイ調理器具が欲しい」「マンネリ化しつつあるキャンプ料理を進化させたい」。そんな考えをお持ちのキャンパーのみなさん。ぜひお試しください。
※本記事は2022年に発売された書籍『ぜんぶ同時に出来上がる! 飯盒2型絶品定食レシピ』の内容に加筆・修正を加え再構成したものです。
史上初・上下段同時調理の絶品レシピをまとめた一冊『ぜんぶ同時に出来上がる! 飯盒2型絶品定食レシピ』
「戦闘飯盒2型」は、今キャンプシーンで大きな注目を集めている、コンパクトで使い勝手抜群の調理ギア。その機能の詳細情報と、史上初・上下段同時調理の絶品レシピをまとめた一冊が登場しています。
本記事を読んで戦闘飯盒2型に興味を持った方は、ぜひチェックしてみてください。