【キャンピングカーの基礎知識】 8ナンバーは登録の条件をクリアしている必要がある!
夜、人気のある道の駅を覗いてみると、軽自動車からミニバン、キャンピングカー等、様々な車が車中泊をしています。それでは、その中で『キャンピングカー』とはどれでしょうか?
『キャンピングカー』と言われて多くの方が想像するのは、『キャブコン』と言われるトラックの後ろに箱が付いている様な車だと思います。でも実際には『キャンピングカー』には様々な種類があり、すべて決められた条件をクリアしている車なんです。
キャンピングカーは車検上『8ナンバー』に属する
特殊車両の内の『キャンピングカー』といわれる車両になります。
1ナンバー・4ナンバーのハイエースでも、ベッドやリビング(ダイネット)があるものもありますが、8ナンバーとは何が違うのでしょうか?
1、4ナンバーは『貨物車』と呼ばれるトラックで毎年車検があり、1ナンバーは、高速料金が貨物車両料金なので割高です。
一方、8ナンバーのキャンピングカーは、同じハイエースでも2年に1度の車検になり、高速代は普通車と同じです。
同じハイエースなのに、同じような設備なのに、なぜこのように違うのか? それは、キャンピングカーとして登録する為に決められた以下の条件をクリアしているかどうかに関わってくるのです。
キャンピングカーと名乗るのに必要な条件
<キャンピングカー登録の条件>
- 定員の3分の1以上の寝る設備がある
- ベッドは水平で平らであり、1人につき長さ1.8m、幅0.5m以上確保されている
- ベッドの上に0.5m以上の空間がある
- ベッドは席とは別にある、ただし席がはじめからベッドになることが前提に作られているならOK
- 10ℓ以上貯蔵できる給・排水タンクを備えている
- タンクから洗面台等に水を供給できる装置がある
- 洗面台等と人の間に他の設備がなく、洗面台等の前には1.6m以上の空間がある
- 調理台として使用する場所は0.3m以上×0.2m以上の平面が確保できる
- コンロ等で炊事ができる
- コンロ等と人の間に他の設備がなく、洗面台等の前には1.6m以上の空間がある
これらの用件を満たしていないと、『キャンピングカー』として登録することができません。
カスタムキャンピングカーはビルダーが車を改造して作れる!
『キャンピングカー』の定義について、なんとなく理解していただけたかと思います。簡単にまとめると、6人乗りであれば4人がまっすぐ眠れるベッドがあって、ガスコンロや水道が完備され、立って調理ができる、ということなのです。
「立って調理をする(1.6mを確保する)」という部分がネックな条件
DIYした車でも上記の用件を満たしていればキャンピングカーとして登録できるということなのですが、ハイエースやミニバンの場合、「立って調理をする(1.6mを確保する)」という部分が一番のネックとなるようで、だからビルダーの作るキャンピングカーのベースは、ハイエースのハイルーフが多いんですね。
そこで活躍するのがビルダー!
『ビルダー』が作るオリジナルキャンピングカー
僕も旅先や仕事先で車内を見せてほしいとリクエストされ披露することが多いのですが、大抵の方に
「キャンピングカーみたい!」
「ここまで改造するの大変じゃなかった?」
などと言われることが多いんです。確かに外観がハイエースなので、自分で改造したと思われる方が多いのですが、その度に、「この車はビルダーが作ったバンコンと言うちゃんとしたキャンピングカーなんです」と説明してびっくりされます。
バンコン・フルコン・キャブコンなど!キャンピングカーの種類を知っておこう!
バンコン(バンコンバージョン):ワンボックスカー等を改造したもの
ハイエースなどのワンボックスカー等を改造したもの
フルコン(フルコンバージョン):ほとんどを独自に架装したもの
エンジン・ミッション以外のものを架装した種類
キャブコン(キャブコンバージョン):2t前後のトラックがベースで運転席の後ろを架装したもの
その他キャンピングカーの中には、以下の様な種類があります。
- バスコン(バスコンバージョン):コースターなどのバスがベースのもの
- トラコン(トラックコンバージョン):トラックの荷台に箱を載せたもの
- トレーラー:車で牽引されることを前提に作られたタイヤのついた箱状のもの
※最近軽自動車を改造したものが流行っていますが、今回の記事内では『キャンピングカー』という分類からは除外しました。
『キャンピングカー』と言ってもざっくりとこれだけ種類があり、サイズも設備も多種多様なのです。