シュラフ(寝袋)は季節によって使い分ける 冬のキャンプは、身体がすっぽり入るシュラフで温まろう
快適な睡眠のために、寝袋(シュラフ)は必須アイテム
「キャンプの夜、眠れなくて疲れが取れなかった」という経験のある人は多いのではないでしょうか。特に冬のキャンプでは、寒さのあまり一睡もできないまま夜を明かしてしまうという声を耳にします。身体がすっぽり入る寝袋(シュラフ)で温まれば快適です。
寒い冬は、冬専用の寝袋(シュラフ)を使おう
毎日の寝具を夏布団・冬布団と使い分けているように、寝袋(シュラフ)も季節によって使い分けるのがおすすめです。どのような寝袋が冬キャンプに適していて寒くないのか、しっかりチェックしていきましょう。
失敗しない! 冬用シュラフ(寝袋)選びは型、中綿の素材、対応温度表示をチェック
冬用キャンプには、体をすっぽりと覆う「マミー型」の寝袋がお薦め!
寝袋(シュラフ)には大きく分けて、マミー型と封筒型の2種類があります。マミー型のMummyとはミイラの意で、その名の通り人型の寝袋のこと。封筒型は、長方形の布団を折りたたんだような形の寝袋です。それぞれにメリットがありますが、冬キャンプでは体にフィットしてすっぽりと覆うマミー型の方が、より暖かく使えます。
中綿の素材は、ダウンと化学繊維の2種類。それぞれの特徴とは?
寝袋の中綿素材として、ダウンと化学繊維の2種類が一般的です。ダウンとは水鳥の胸部分の羽毛のことで、ふわふわと柔らかく保温性が高いのが特徴。また、収納時もコンパクトにまとめられるため、ストレスフリーに持ち運べるでしょう。その一方で、ダウンは水に濡れるとその性能が大幅に低下してしまいます。一羽の水鳥から取れるダウンの量は希少なため、その分高価にもなります。
化学繊維の寝袋はダウンほどの保温性やコンパクト感はないものの、低価格で手に入れやすいのが魅力。また、気軽に洗濯できることもメリットのひとつです。保温性能と携帯性で考えるとダウンの寝袋が冬キャンプ向きですが、予算と利用スタイルを考慮して選んでみてくださいね。
対応温度表示をチェック!
冬用寝袋を選ぶ際、必ずチェックしたいのが対応温度表示です。寝袋の中には冬山トレッキングにも使える、氷点下20℃以下に対応したモデルもありますが、価格や大きさもアップしてしまいます。冬キャンプで使用する寝袋は、氷点下3℃以下対応の製品を選べば十分寒くないので、参考にしてください。
保温性とコンパクト性に優れた【ダウン・マミー型】は冬キャンプにおすすめシュラフ(寝袋)
それでは、冬キャンプにおすすめの寝袋(シュラフ)を紹介します。まずは保温性とコンパクト性に優れたダウンの製品から見ていきましょう。ピックアップしたのはすべて、より体温が逃げにくいマミー型です。それぞれの特徴をチェックしてくださいね。
こだわりの国内生産。高くても良いものが欲しいならこれ
ナンガ NANGA オーロラライト 600DX
国内生産にこだわったダウンシュラフ専門メーカー「NANGA(ナンガ)」の人気モデルです。上質ダウンを600g使った立体構造のマミー型寝袋は快適使用温度-4~-11℃の性能を誇り、抜群の暖かさです。実勢価格5万円台と高価ですが、予算が許せば押さえておきたい一品です。

760フィルパワーの良質ダウンを使用し、4シーズンご利用可能なモデル
・生地/表地:20dnオーロラテックスR 裏地:20dnナイロンタフタ ・内部構造/ボックスキルト構造 ・フィルパワー/760FP ・ダウン量/600g ・レギュラーサイズ/最大長210cm×最大肩幅80cm(身長178cmまで) ・付属品/ショルダーウォーマー ・収納サイズ/φ17×31cm ・総重量:1,050g
快適使用温度...
ダウンを使用したシュラフ(寝袋) 性能と価格のバランスで選ぶならこれ
mont-bell アルパイン ダウンハガー800 #2
mont-bell(モンベル)のダウンハガーシリーズは、その名のとおりダウンを使用した寝袋です。螺旋状のステッチにより生地を斜め方向に配置することで、体の動きに追従するナチュラルな伸びを実現しています。対応温度表示は0~-6℃で、冬キャンプの寝袋に丁度よい性能。性能の割には手に入れやすい価格も魅力です。

【重量】733g(759g) ※( )内はスタッフバッグを含む総重量です。 【カラー】サンフラワー(SUF) 【サイズ】R/ZIP(右ジッパー) 【収納サイズ】∅16×32cm(5.7L)
【コンフォート温度】0℃ 【リミット温度】-6℃ 【エクストリーム温度】-23℃ 【適応身長】183cmまで
【機能】R(右)ジッパーモデル(ジッパー長170cm)※ジッパースライダーには生地の噛み込みを軽減するパーツを取り付けています。ジョイント可能...
マフラーのように首元と肩の部分を包み込む保温性 最低使用温度-15℃の安心感
イスカ エア 630EX
高品質ダウンを630g使ったマミー型寝袋。3D構造のシルエットは、ダウンの量をエリアごとに最適化することで軽量性と保湿効率を高めています。マフラーのように首元と肩の部分を包み込む「ショルダーウォーマー」もこの製品の特徴です。寒くない夜を過ごしたい人には、最低使用温度-15℃の安心感も嬉しいですね。実勢価格は5万円前後です。
荷物を増やしたくないミニマムキャンプに最適 軽量性とコンパクト性を求める人向け
SEA TO SUMMIT スパークSpII
軽量スマートでコンパクトな寝袋を探している人は、SEA TO SUMMITのスパークシリーズをチェック。超軽量ながら、下限温度2℃と十分な温かさを実現しています。荷物を増やしたくないミニマリストに最適なほか、他の寝袋のインナーに組み合わせてライナーのように使うことも可能です。

重 量:505g(ダウン重量300g)
適合身長:レギュラー=最大183cm
収納サイズ:スタッフサック2XS
温度域:コンフォート温度=4度(摂氏)、リミット温度=-2度(摂氏)、エクストリーム温度=-18度(摂氏) ※設定温度はヨーロッパのEN13537基準を採用しています。
手頃な価格でメンテナンス性にも優れた【化繊・マミー型】は、冬キャンプにおすすめシュラフ(寝袋)
続いて紹介するのは、比較的低価格で手に入れやすく、メンテナンス性にも優れた化繊タイプ。こちらもすべてマミー型です。
価格、保温性能、耐久性、快適性のバランスが理想的
mont-bell バロウバッグ #2
モンベル独自の繊維構造により、高い保温性能と耐久性を備えたバロウバッグシリーズ。ダウンハガーシリーズと同様身体の動きに追随するので、マミー型ながら窮屈な思いをすることなく休むことができます。対応温度表示は2~-4℃と、冬キャンプには十分なスペック。実勢価格も2万円台とお手頃なので、候補の筆頭に上がるでしょう。
冬用寝袋としては手の届きやすい価格帯 独自の中綿配置で冷気侵入を抑制
イスカ アルファライト1000EX
イスカのアルファライトシリーズは、独自の「瓦ぶき構造」を採用した寝袋。屋根の瓦を並べたように中綿を配置する構造が、冷気侵入の原因となるコールドスポットを最小限に抑えてくれます。実勢価格も2万円前後と、冬用寝袋としては手の届きやすい価格帯も魅力。最低使用温度は-12℃で、冬キャンプのお供にも最適です。
化繊素材ながらダウンのような保温性を実現 速乾性に優れており、冬キャンプはもちろん雨の多い夏山キャンプにも利用可能
コールマン トレックマミー/L-5
コールマンのトレックマミーは、化繊素材とダウンの良さを併せもつ寝袋です。素材自体は化学繊維ですが、空気の層を作りやすい構造を取ることで、ダウンのような保温性を実現しています。速乾性に優れており、冬キャンプはもちろん雨の多い夏山キャンプにも利用できます。価格も1万円台半ばとお手頃です。

重量:約1.6kg
材質:表地/ポリエステル、裏地/ポリエステル、中綿/ポリエステル
使用下限温度:-5度以上
付属品:収納ケース
コンパクトに収納できる圧縮ベルト付き 洗濯機で丸洗いできる
ロゴス ウルトラコンパクトアリーバ -6
極薄生地と極細中綿の採用により、付属の圧縮ベルトでコンパクトに収納できる冬用寝袋。写真でも分かるように足元の空間が広くとってあるので、足元を圧迫せず快適に休むことができます。全体としてはコンパクトながら洗濯機で丸洗いできる点もお薦めするポイントです。
備えあれば憂い無し 防寒性に優れる冬用シュラフ(寝袋)で冬キャンプに安眠を

備えあれば憂い無し。寒くて寝られなかったら、楽しい冬キャンプもテンションが下がってしまいます。ぐっすりと眠れる冬用寝袋シュラフをチョイスして、寒くない冬キャンプの夜を満喫してくださいね。