キャンプに欠かせない「燃料」は、焚き火用の薪や炭、ガス缶、固形燃料、アルコール燃料など種類が豊富です。本記事では、キャンプで使える燃料の特徴やコスパ、保存方法までわかりやすく解説。初心者が安心して選べるおすすめ燃料やコンロも紹介します。ぜひ参考にしてください。
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キャンプで使う燃料の基礎知識

キャンプで使われる燃料にはさまざまな種類があります。キャンプを楽しむうえで、燃料の種類を知っておくことはとても大切です。
よく使われる燃料は以下のとおりです。
それぞれに良さがあるので、自分のキャンプスタイルに合わせて選びましょう。
【用途別】キャンプ燃料の種類と特徴

キャンプで使う燃料は、焚き火や調理、暖房など用途によって適した種類が異なります。ここでは目的別に燃料の種類を紹介します。
薪
キャンプの焚き火で欠かせない燃料といえば薪です。大きく分けて「針葉樹」と「広葉樹」があり、燃え方や火持ちに違いがあります。
ここではそれぞれの特徴を整理し、シーンに合った選び方を紹介します。
針葉樹
針葉樹の薪は、焚き火を始めるときに欠かせない存在です。
杉や松、桧などは樹脂を多く含んでおり、パチッと音を立てながらよく燃えます。そのため火起こしがしやすく、初心者でも扱いやすいのが魅力です。
ただし燃え尽きるのが早いため、長く焚き火を楽しみたいときは広葉樹と組み合わせて使うのがおすすめです。
広葉樹
広葉樹の薪は、焚き火の時間をじっくり楽しみたいときにぴったりです。
ナラやクヌギ、カシ、ケヤキ、サクラといった木は密度が高く、火持ちがよいのが特徴。ゆっくりと安定して燃えるので、料理をしたり体を温めたりするのにも向いています。
ただし火がつきにくいため、最初は針葉樹で火を起こし、そのあとに広葉樹を加えるとスムーズに燃やせます。
木炭
木炭はキャンプの調理や焚き火に広く使われる燃料で、種類によって火力や燃焼時間が異なります。黒炭、白炭、おが炭など、それぞれの特徴を知ることで、目的に合った使い方ができます。
ここでは代表的な木炭の種類とその特性を紹介します。
黒炭
黒炭は、火起こしがしやすく強い火力を得られる点が魅力です。
短時間でしっかり燃えるため、バーベキューなどで素早く調理を始めたいときに役立ちます。さらにホームセンターやスーパーで簡単に購入できるので、初心者にも扱いやすい燃料といえます。
ただし燃焼時間はそれほど長くないため、長時間の焚き火よりも短い調理向きとして使うのがおすすめです。
白炭
白炭(備長炭)は、安定した火力と長い燃焼時間が特徴の高品質な木炭です。
煙や灰が少なく、炭火焼きの香ばしさを引き立てるため、料理店でも重宝されています。特に高級な肉や魚を焼く際に向いており、素材本来の旨味を引き出します。
ただし価格は黒炭より高めなので、日常的な使用よりも特別な料理や贅沢なキャンプ料理に取り入れるのがおすすめです。
おが炭
おが炭は、手頃な価格で長く使える炭としてキャンプでも人気があります。
木材を加工するときに出るおが屑を固めて作られており、環境にもやさしい燃料です。着火には少しコツがいりますが、一度火がまわれば長時間しっかり燃えてくれるのが魅力。
煙も少なめなので料理がしやすく、快適に焚き火を楽しめます。ホームセンターなどで入手しやすく、バーベキューやキャンプの頼れる定番炭です。
ガス
キャンプで広く使われている燃料のひとつがガスです。主に家庭用でも馴染みのあるCB缶と、アウトドア専用のOD缶があり、それぞれに特徴があります。
ここでは両者の違いや使い分けのポイントを紹介します。
CB缶
CB缶は「カセットガスボンベ」の略称で、家庭用カセットコンロにも使われる身近な燃料です。
入手が容易で価格も安いため、初心者にとって扱いやすい点が大きな魅力です。さらに対応するバーナーやコンロの種類も豊富で、キャンプ調理をスムーズに楽しめます。
ただし専用器具でしか使えないため、使用する際は必ず適合機器を確認する必要があります。
コスパの良さを重視する人におすすめの燃料です。
OD缶
OD缶は「アウトドア用ガス缶」を意味し、寒冷地や冬キャンプでも安定して使えるのが強みです。
内部には低温でも気化しやすいガスが配合されており、気温が下がっても火がつきやすい特徴があります。そのため冬季登山や標高の高いキャンプ地で重宝されます。
一方で価格はCB缶より高めなので、普段のキャンプではコストを抑えられるCB缶を使い、寒い季節のみOD缶を取り入れる使い分けがおすすめです。
ガソリン
キャンプで使われる燃料の中でも、ガソリンは高い火力と安定した燃焼が魅力です。ホワイトガソリンとレギュラーガソリンがあり、用途や使う器具によって選び方が異なります。
ホワイトガソリン
ホワイトガソリンは、石油精製で得られる純度の高い燃料で、アウトドアでは「白ガス」と呼ばれています。
外気温の影響を受けにくく、冬のキャンプでも安定した火力を発揮するのがメリットです。さらに不純物が少ないため煤が出にくく、ランタンやストーブのメンテナンス頻度を抑えられます。
一方で価格はレギュラーガソリンより高く、販売店も限られています。そのため高性能を求めるキャンパー向けの燃料といえます。
レギュラーガソリン
レギュラーガソリン(赤ガス)は、身近な燃料としてガソリンスタンドで簡単に入手できるのが強みです。
ホワイトガソリンと同等の火力を持ちながら価格が安く、コストを抑えたい人に向いています。さらに緊急時には車やバイクから補給できる点も安心です。
ただし不純物を多く含むため煤が発生しやすく、ランタンやストーブはこまめな手入れが欠かせません。経済性を重視するキャンパーにおすすめの燃料といえます。
灯油
灯油はキャンプで使える燃料の中でも手に入りやすく、経済性に優れているのが特徴です。
ガソリンスタンドで直接給油でき、専用の携行缶を用意する必要もありません。そのためコストを抑えながら長時間の使用が可能です。
一方で煤が発生しやすく、ストーブやランタンはこまめな清掃が欠かせません。安価で便利な燃料ですが、器具の手入れをしっかり行える人に向いています。
アルコール燃料
アルコール燃料は軽くて扱いやすく、ソロキャンプやちょっとした調理にぴったりの燃料です。
トランギアのアルコールバーナーのように、燃料を注いで火をつけるだけで使えるシンプルさも魅力。壊れにくく手入れもほとんどいらないので安心です。さらにドラッグストアなどで手軽に買えるのも便利なポイント。
ただし火力はガスやガソリンほど強くなく、細かい調整も難しいため、軽さや気軽さを重視する人に向いています。
キャンプ燃料を選ぶときの3つのポイント

キャンプで利用する燃料選びを失敗しないために、必ず押さえておきたいポイントをまとめました。
燃料は必ず対応機器に合わせる
キャンプで使う燃料は、必ず対応機器に合わせましょう。
例えばCB缶専用のバーナーにOD缶を接続することはできず、誤った燃料を使用すると故障や事故につながります。ホワイトガソリンや灯油も同様で、専用のランタンやストーブ以外では安全に使えません。
取扱説明書を確認し、正しい燃料を選びましょう。
引火点の高い燃料を選ぶ
キャンプで使う燃料は、できるだけ引火点の高いものを選ぶと安心です。
引火点とは「燃料に火を近づけたときに燃え始める最低温度」のことを指します。この温度が高いほど、ちょっとした火花や熱で燃えにくく、扱いやすい燃料といえます。
たとえば灯油やアルコールはガソリンより引火点が高く、思わぬ着火を防ぎやすいのが特長です。初心者やファミリーキャンプでは、こうした引火点の高い燃料を選ぶことでより安全にアウトドアを楽しめます。
コスパと使いやすさのバランスを見る
キャンプ用の燃料を選ぶときは、コスパと使いやすさの両面を考えることが大切です。
例えばレギュラーガソリンや灯油は燃料代を抑えられますが、煤が出やすく手入れの手間が増えます。一方でガス缶は価格がやや高めでも、着火が簡単で初心者でも安心して扱えます。
このように費用だけで判断せず、使用環境やメンテナンス性も含めて比較することで、自分に合った燃料を選ぶことができます。
初心者におすすめのキャンプ燃料3選
はじめてのキャンプでは、扱いやすくコスパの良い燃料を選びましょう。ここでは、初心者におすすめのキャンプ燃料を紹介します。
固形燃料|着火剤としても便利
固形燃料は、手軽に使えて初心者にも安心な燃料です。
ライターやマッチで簡単に火をつけられ、すぐに安定した炎が得られるので、ちょっとお湯を沸かしたり簡単な料理をしたりするのにぴったり。サイズも小さく持ち運びやすいので、荷物を増やしたくないソロキャンプにも向いています。
また薪や炭に火を移すときの補助としても活躍するため、ひとつ持っておくと便利なアイテムです。

ガスカートリッジ|ワンタッチで簡単着火
ガスカートリッジは、スイッチを回すだけで簡単に火がつく便利な燃料です。
安定した火力がすぐ得られるので、初心者でも安心して調理が始められます。身近なカセットコンロと同じタイプのCB缶はスーパーやホームセンターで手に入りやすく、使いやすさが魅力。
さらにOD缶なら寒い季節や標高の高い場所でもしっかり燃えてくれるので、冬キャンプに心強い存在です。

炭燃料|調理の幅が広がる定番燃料
炭燃料は、キャンプ料理の幅を広げてくれる定番の燃料です。
しっかりとした火力で食材をじっくり焼けるため、肉や魚を美味しく仕上げられます。黒炭は手軽に火を起こせ、備長炭は長時間安定して燃えるなど種類ごとに特徴があります。
煙や香りも料理の風味を引き立てる要素となり、アウトドアならではの楽しみを感じられます。調理の用途やキャンプのスタイルに合わせて選ぶことで、食事の満足度がさらに高まります。

キャンプ燃料の安全な使い方と注意点

燃料は誤った扱いをすると危険です。保管や使用時の基本ルールを押さえましょう。
ガス缶の取り扱いと保管方法
ガス缶は正しく保管することで安全に使えます。
使用後は必ず器具から外し、キャップを付けて40℃以下の涼しく乾いた場所に置くことが大切です。直射日光が当たる場所や、暖房機の近くなど高温になる環境ではガスが膨張し、事故の原因になりかねません。
新品のボンベも同じく温度と湿度に注意して保管しましょう。特に夏場の車内は40℃を超えることが多く、置きっぱなしは危険です。
正しい管理を心がければ、キャンプでも安心してガス缶を活用できます。
液体燃料の詰め替えと保存の注意点
液体燃料を扱う際は、詰め替えと保存に十分注意することが重要です。
移し替えるときは、専用の燃料ボトルを使い、周囲に火気がないことを確認してください。灯油やホワイトガソリンは揮発性が高く、こぼれると危険が伴います。
保管場所は直射日光を避け、40℃以下の涼しい環境が適しています。さらにボトルのキャップは確実に閉め、倒れないように置きましょう。
使用後の燃料の廃棄方法
使い終わった燃料は、そのまま放置せず正しく処分することが大切です。
ガス缶は屋外でしっかり使い切ってから、地域の分別ルールに従って廃棄します。液体燃料は残りを容器に戻さず、次回のキャンプで安全に使い切るのがおすすめです。固形燃料の場合は、しっかり冷ましてからゴミとして処分しましょう。
どの燃料も扱いを誤ると事故につながるため、自治体のルールを確認しながら安全に処理することが安心につながります。
まとめ|自分に合ったキャンプ燃料を選ぼう
キャンプ燃料は種類が多く、それぞれメリットとデメリットがあります。キャンプスタイルや調理方法に合わせて、コスパや安全性も考慮しながら、自分にぴったりの燃料を選びましょう。
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