防災×キャンプで『もしも』に備える!実践的な知識満載のイベントレポート『いつもTOもしもCAMP vol.1』

2025.04.02 投稿

防災×キャンプで『もしも』に備える!実践的な知識満載のイベントレポート『いつもTOもしもCAMP vol.1』

のんびり風子

のんびり風子

「キャンプのスキルが、もしものときに役立つ?」というテーマのもと、三重県玉城町で開催された防災イベント 「いつもTOもしもCAMP vol.1」 。筆者もワークショップの講師として参加してきました!避難訓練と聞くとむずかしそうなイメージがありますが、このイベントは「キャンプを楽しみながら防災を学ぶ」というスタイル。電気なし、水なし、トイレあり。そのような環境で、実際にキャンプをしながら「もしもの時」をリアルに体験し、具体的な備えの知識を身につけることができました。さらに、人気YouTube番組のスペシャルゲストも登場! 防災×キャンプの魅力が詰まったイベントの様子をレポートします!

※本記事には、プロモーションが含まれています。

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防災イベント「いつもTOもしもCAMP vol.1」

「いつもTOもしもCAMP vol.1」 は、2025年2月22日〜23日に三重県 たまき水辺の楽校 で開催された防災イベント。特徴的なのは、「自主避難訓練を兼ねたキャンプ」ができること。

主催者提供:メインブースの様子


水・電気なしの環境で実際に泊まり、「何が足りないか?」「どんな準備が必要か?」を身をもって体験。キャンプを通じて防災スキルを学ぶ機会となりました。

イベント概要

  • 名称:いつもTOもしもCAMP vol.1
  • 開催日:2025年2月22日(土)~23日(日)
  • 場所:三重県玉城町 たまき水辺の楽校
  • 主催:いつもTOもしもCAMP実行委員会
  • 公式Instagram:@itsumo_to_moshimo_camp

【防災ノウハウ】「これは便利!」今すぐキャンプで使える備え術!

筆者撮影:焚き火ブース(三重県キャンプ協会さん)

イベント会場では、さまざまなブースが並び、担当スタッフさんと交流しながら防災に役立つキャンプギアや知識を学ぶことができます。

キャンプですぐに試してみたい「防災ノウハウ」も教えてもらったので、いくつか紹介します。

 ①アルファ化米

筆者撮影:各種アルファ化米の展示販売ブース(のぞみフーズさん)

「アルファ米」とは炊いたごはんを急速乾燥したものです。お湯や水を加えるだけで食べられるため非常食としてはもとより、登山やキャンプなどアウトドアでも使えます。

取扱メーカーも多く、コンビニ、スーパーマーケット、ホームセンター、スポーツショップなど、さまざまなところで入手できます。

アルファ化米の特徴

  • 軽量で持ち運びが楽(乾燥状態なので軽い)
  • 長期保存が可能(キャンプや災害時の備蓄にも◎)
  • 調理が簡単(水やお湯を注ぐだけ)
  • 味や風味などさまざま(多数のメーカーがある)
  • アレンジが多様(和洋中どれにも使える)

それでは、どのようなキャンプシーンでアルファ化米が役に立つのでしょうか?

キャンプで使える備え術!

  • 徒歩キャンプなど荷物を軽量化したいとき
  • 時間がない、作るのが面倒など、簡単に食事をすませたいとき
  • 賞味期限が近いものは、キャンプで使い切ることで無駄を減らせる

普段から食べておくと、好みの商品がわかり備蓄にも役立ちますね。食品には賞味期限があります。賞味期限が迫っている備蓄食品をキャンプなどで使って、新しいものを買い足すようにすると無駄がなくなります。

筆者撮影 

アルファ化米を購入してさっそく試食してみました。好みの味がわかればストックもしやすくなります。

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②湯煎で炊飯「ポリ袋調理」

筆者撮影:初心者向けキャンプギアの使い方ブース(凪家・NAGIDESIGNさん)

ポリ袋調理とは、鍋で沸騰させたお湯に食材を入れて、口をとじたアイラップ(耐熱性のポリ袋)やレトルトパックを温める調理法です。

お湯は繰り返し使えるので、災害時など十分な水が得られないときに水を節約しながら温かい食事を提供できます。

今回は「初心者向け避難生活で活躍するキャンプ用品と使い方」というワークショップで、ポリ袋を使ってごはんを炊く方法を教えてもらいました。

ポリ袋調理のメリット

  • 水の節約になる:湯は使いまわせる
  • 後片付けがラク:鍋や皿が汚れない
  • 同時調理が可能:複数の袋を一度に湯煎できる
  • 調理が簡単:袋のまま温めるだけでOK!

調理に必要なのは、鍋とポリ袋が溶けたり破れたりするのを防ぐ耐熱皿(鍋底に置く)と水だけ。お湯で調理するので、細かい火加減は不要です。吹きこぼれや、やけどに注意して調理しましょう。

キャンプで使える備え術!

  • 洗い物を減らしたいとき
  • 水の確保がむずかしい場所でキャンプをするとき
  • 調理器具を極力減らして荷物を軽量化したいとき

水は飲み水以外にも料理に使ったり、手を洗ったりするときに必要です。ポリ袋調理は断水が続く場合に便利な調理法なので、キャンプでもぜひ試してください。

筆者撮影:ポリ袋調理の実演。自分のキャンプ道具が防災に役にたちます。
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③簡易トイレ

筆者撮影 防災トイレブース(玉城町防災ボランティアさん)

地震・台風・豪雨などでライフラインが止まってしまうと、水が飲めないどころか、トイレの水も流せなくなってしまいます。

避難所では多くの人がトイレを利用するため、すぐに詰まったり壊れたりしがちです。

そんなときにあると便利な簡易トイレ。もちろんキャンプでも役立ちます。

キャンプで使える備え術!

  • 雨や雪など天気が悪いとき
  • 照明がなく真っ暗なとき
  • トイレ設備がないキャンプサイトに泊まったとき
  • 公衆トイレが故障などで使えないとき
  • 清潔なトイレを使いたい
  • 高速道路で移動中、悪天候、災害、事故などで長時間立ち往生してしまったとき

簡易トイレは、平時に使って使用方法などを確かめておきましょう!

④避難先の選択肢にもなる「ルーフテント」

筆者撮影:展開が楽にできるルーフテントはいざというときの避難場所に(eco-tech ROOFCAMPERさん)

今回のイベントには、ルーフテントを載せた車やキャンピングカーも多く集まっていました。

各地で地震や豪雨災害などで避難が必要となったとき、避難所や自宅の他に自家用車が一時的な避難所として利用されることがあります。

自家用車にルーフテントが取り付けてあれば、災害などの緊急時にも慌てず避難場所を確保できます。

メリット

  • プライバシーが保たれる
  • 車中泊に比べ就寝スペースが広く寝やすい
  • テントに比べ、雨などによる浸水被害を受けにくい
  • ペットと一緒に避難できる
  • 避難所が満員、その他の事情で避難所に行けないときや旅先や職場から自宅に戻るまでの一時避難場所として活用できる など

活用範囲も幅広くメリットも多い反面、災害時は設置場所・スペース、水やトイレが近くにない場合もあるので、しっかりと状況把握をして慎重に判断しましょう。

筆者撮影:筆者もルーフテント付きの車で参加。キャンプ場で被災した場合を想定して準備しました。
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【もしものときに大事なこと】筆者もワークショップを開催しました!

写真提供:いつもTOもしもCAMP実行委員会

筆者は能登半島での災害支援経験を活かし、避難生活における基本的な生活の質を維持することの重要性を講義しました。キャンプスキルが避難生活にも役立つという観点で、下記のような内容をお話ししました。

1. ちゃんと食べる

災害時は流通が止まり、避難所の食料も限られます。さまざまな熱源での調理スキル、少ない水でも調理できるポリ袋調理、保存食のアレンジ方法などが重要です。

2. ちゃんと眠る

避難所では光や音、ストレスでよく眠れないことが多いです。キャンプで身につけたい技術として、気候に合ったマット・シュラフの使い方、寒暖対策、耳栓やアイマスクなどの安眠グッズの活用が挙げられます。日常から電気毛布や扇風機なしで寝る練習も効果的です。

3. ちゃんと出す(排せつする)

災害時は水道管や浄化槽の破損で水が使えなくなり、トイレや衛生面で問題が生じます。

まずは、簡易トイレや携帯トイレ。買って安心するだけではなく、実際に凝固剤を使った処理の方法など、使い方をしっかり確認しておきたいものです。

家族で楽しめる防災イベント!子どもから大人まで学びのヒントがいっぱい(現地レポート)

いつもTOもしもCAMPでは、「避難生活で活躍するキャンプ用品と使い方」や「子ども向けビニール袋を使った恐竜のレインコートづくり」などのワークショップが目白押し!さらに、地元で活躍するキッチンカーが集合し、子どもから大人まで幅広い層が楽しめる充実した内容でした。

筆者撮影:野草の活用術を教える小釣はるよさん
筆者撮影:一点もののオリジナルギアの販売ブースでキャンプと防災のモチベーションが一気にアップ(工房磯人さん)
筆者撮影:災害時は子どもが息抜きできる場所も必要。松ぼっくり釣りなど素朴な遊びがおすすめ(三重県キャンプ協会さん)
筆者撮影:キッチンカーであたたかい食事を調達

スペシャルゲスト登場!YouTube動画「おやじキャンプ飯」の馬杉監督とテーマソングを担当した谷澤ウッドストック氏

筆者提供:左から谷澤ウッドストックさん、筆者、馬杉監督

イベントには、「おやじキャンプ飯」で使われている車両とテントや中華鍋など撮影で使われたセットの展示も。

馬杉監督のトークショーでは、動画に対する熱い想いが語られ、将来的には全都道府県で撮影したいと今後の作品にますます期待が寄せられました。

イベント最後は、心が癒やされる谷澤ウッドストックさんの野外ライブ。キャンプチェアに座りながらゆったりと楽しむことができました。

防災×キャンプイベントに参加してみよう!

2月の開催だったので寒波&強風の中での開催となり、参加者にとっても「備えの大切さ」を体感する機会になったようです。

「自分が持っているキャンプギアも、いろいろと使えることがわかった」
「災害時に何をすべきか具体的に考えるきっかけになった」

といった感想もあり、参加者それぞれが自分に合った防災の知恵を持ち帰っていったようです。

防災のことはむずかしく感じますが、キャンプの延長として考えると、一歩踏み出しやすくなると思います。

「自分のことは自分でできる人」が周りの人を助けることにつながります。キャンプを通じて防災力を高めていきましょう!

「防災って、何から始めればいいの?」
「防災グッズって本当に使えるの?」

そんな疑問がわいた方は、ぜひお近くの防災イベントに足を運んでみてくださいね。

▼ハピキャンも防災イベントに出展しています!

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