若い頃の苦労とキャンプの苦労は買ってでも...
今回でキャンプも3回目となり、そろそろ慣れてきました。そんなとき、キャンプに慣れてきた人というのは“いかに不便であるか”を楽しむと聞きました。
と、いうわけで、その言葉を間に受けて...「どんな不便を享受してみようかな?」と考えていたところ、さらに追い討ちをかけてこんな言葉が...
「着火剤で火をつけるのは甘え」
ほう(なるほど)……。確かに、火起こしはキャンプの醍醐味とも言いますし、料理をするにも火は欠かせません。そんな大事な火を起こすのに、文明の利器を使うなんて! ということでしょうか。
この言葉は僕の心に、ヤル気の炎がメラメラと着火し、「ヨ~シ! きゃなちゃんの前で男を見せてやる!」と、勝手に挑戦状を受けたような気がして、ひとりで盛り上がりました。
そんなわけで、着火剤を使わずにいかにして火を起こそうか? 作戦会議です!
どうせならワイルド&スタイリッシュに着火したい!そんなあなたにチャークロス
火起こしで一番大切なもの、ズバリ!火種です!
一番最初の火種をどんどん大きくしていき、最終的に、木炭や薪に火を付けるのが火起こしの手順ですが...この、一番最初の火種を作るというのが初心者には、まぁ〜難しく...
例えば、枯れ草や樹皮、松ぼっくり、麻紐をほぐしたものなど、いろいろと出てくるのですが、キャンプ場によってはこれらの入手が難しい場合もあります。
そんなとき、笑みを浮かべながら「実はこんなものがあってね...ふっふっふ」と、ワイルド&スタイリッシュなグッズを出して、推しメンに「きゃー素敵!」と言われたいのがオタク心理なワケです(ホント!?)
そして、色々と情報を探していると見つけました。チャークロス。
英語にすると「Char cloth」。一見するとただの布ですが、直訳で「木炭布」という名の通り、写真のように火が付くと(ちょっとわかりにくいですが)じわじわと燃えていき、かなりの時間、火が維持されます。
これを火種にして、どんどん火を大きくしていくワケですね。かっこいい!!! そして、このチャークロス、以下のように商品として販売されているのですが...
なんと!!自作もできてしまうのです!!
初めてでも超簡単!チャークロスを作ってみた!
用意するものは、綿100%の布と、蓋で密封できる金属の入れ物(金属缶)。タオルは要らないものが手元に無かったので100均で買いましたが、使い古したタオルでOK。要らなくなったTシャツとかでも大丈夫です。
今回用意したものはどちらも100均で買ったので、なんと製作費200円!!安い!!
準備段階では、タオルを金属缶に詰めて、蓋をするだけでOK。この時、蓋に一箇所小さな穴を開けておきましょう。
金属なのでなかなか苦戦しますが、ニードルやドライバーなど、とにかく先の尖ったものを駆使してなんとか穴を開けます。
そして金属缶ごとそのまま火の中へ!!!推しメンかなめちゃんも行く末を見守っています。
ちなみに、火が終わりかけで弱くなっており、炭で囲みましたが、とにかく金属缶を熱することができればどういう形でも大丈夫です。
熱していると、蓋の穴から白い煙が出て来ます。(写真では見えづらいですが...)この煙が、透明になったら終了の合図! 火から出しましょう。
この際注意するのは、すぐに蓋を開けず、冷めるまでしばらく待つこと。
熱を持ったまますぐに開けると、空気中の酸素に触れるため、チャークロスが燃え上がってめちゃくちゃ焦りますよ。実は練習時にヤラかしました。
ちなみに、今回利用させていただいたのは、僕の定番若洲公園キャンプ場です。利用料が安く、大人数で利用可能、そしてレンタル品も充実している、初心者にも優しいキャンプ場です。
【若洲公園キャンプ場 情報】
問合せ先:東京港埠頭株式会社 若洲公園キャンプ場
(キャンプ・BBQ・貸自転車に関すること)
住所:〒136-0083 東京都江東区若洲三丁目2番1号
電話:03-5569-6701
ちなみに、今回からニュー・キャンプギアを導入しています!!
ユニフレームのファイアグリルで、シンプルかつコンパクトで丈夫、そして何より安価!
これ1台あれば、焚き火・BBQ・ダッチオーブン料理を楽しむことが可能で、まさに非の打ち所がないという、キャンパーからの評判も絶大の商品です。
チャークロスができる原理って? 酸素と結合させずに炭素を取り出すこと!
「いや、やり方だけ説明されても、なぜそれでチャークロスが出来上がるのか教えてくれ!」という方、いらっしゃるかと思います。例えば僕とか。
数学の公式は覚えるだけじゃなくて、なぜこの公式になるのか知りたい!そんなタイプの人間です。
原理は同じなので、木炭を例に説明しますね。
作り方は簡単で、木を燃やすだけなんです。ただ、普通に燃やしてしまうと灰になってしまいますよね。ポイントは、“酸素と結合させないように”燃やすことです。
ちょっと化学の話になりますが... 木には、炭の元となる炭素(C)の他、水分やその他色々なものが含まれています。普通に燃やしてしまうと、木に含まれる炭素Cが、空気中の酸素O2と結合して、二酸化炭素CO2となってしまいます。
最終的に残したいのは炭素だけ、ということは、水分などの余分な成分をどうにか無くしたいわけです。
そこで、空気(酸素)が入ってこない密閉状態で、木を燃焼させます。すると、木の中の炭素が酸素と触れて二酸化炭素になることなく、余分な水分を蒸発させて飛ばすことができるというワケです。
この原理を使って「木→木炭」ではなく、「布→木炭布」をやったというワケなんですね。
短時間で簡単に作れるチャークロスを準備してベテランキャンパー気分!
実際に出来あがったチャークロスですが、火にかけるため、かなり縮みます。時間も10~15分程度と短く、すごく簡単に作れたので、もっと大きなチャークロス作りしても良かったのかなと思います。キャンプに自作の火種が準備されているなんて、ちょっとベテラン気分! 次回のキャンプでは、これを使って1から火起こしに挑戦したいと思います!