暖かい気候になると蚊やアブ、ハチ、ヤマビルなどさまざまな虫に注意が必要です。特に、ヤマビルは街中ではあまり見かけない虫ですが、キャンプ場周辺には生息しているケースが少なくないので、注意したい虫の1種です。今回はキャンパーが知っておきたいヤマビルの対策や、ヤマビルに噛まれたときの対処法を解説します!事前の準備をしっかりして、安心してキャンプに臨みましょう。なお、この記事にはヤマビルの画像は出てきませんので、虫の見た目が苦手な人も安心して読み進めてくださいね。

【ヤマビルってどんな生き物?】生息地域や感染の可能性など知っておきたいマメ知識を解説

ヤマビルの対策についてお話しする前に、まずはヤマビルの生態について簡単に解説します。ヤマビルの活動が活発になる時期や感染の可能性など、意外と知られていない知識もお伝えしていきます!

ヤマビルの生息地域や活動時期

画像: 筆者撮影 ヤマビルの生息地の1つとされる千葉県君津市で撮影

筆者撮影 ヤマビルの生息地の1つとされる千葉県君津市で撮影

ヤマビルは吸血性ヒルの代表種で、日本での生息地は秋田県以南から沖縄県です。普段は落ち葉の下など湿気の多いところに潜んでおり、人や動物の震動や熱などに反応し近づいてきます。

ヒルは足元から忍び寄り、強力な吸盤を用いて人にくっつくと、皮膚のやわらかいところを傷つけて流れてきた血を飲みます。吸血は1時間ほどかけて行われ、吸血後は大きく膨らみ自然と落下します。

ヤマビルの活動が活発になる時期は4月~11月。また、雨の日や雨上がりには特に活発になると言われています。

ちなみに「ヒル」と聞くと血を吸うイメージが強いですが、日本に生息する60種のヒルのうち、血を吸うのはヤマビルとチスイヒルの2種だけなのだとか。すべてのヒルが血を吸うわけではないというのは、意外と知られていない事実かもしれませんね!

ヤマビルに噛まれたら感染する?

ヒルが血を吸うときには、麻酔効果と血を固まらせない効果がある『ヒルジン』という成分を出します。

このヒルジンによって吸血されても痛みを感じず、さらに血がなかなか止まらないため、気づかないうちに血だらけになっているケースもあります。

ヤマビルは蚊やマダニと違い、基本的に噛まれても感染の心配はなく、出血も生命に関わることはないとされています。ただ、かゆみが発生することもあるほか、傷口を不衛生にしていると細菌感染してしまうケースもあるので対策が必要です。

噛まれたらどうすれば良い? キャンパーが知っておきたい噛まれたあとの対処法を伝授

画像: Snapmart

Snapmart

ヤマビルに噛まれたときには、すぐにヤマビルを取り除き、傷口をしっかり洗うという手順で対処しましょう。

まず、ヤマビルは吸着力が強いので、無理やり引き離そうとすると傷口が広がってしまう可能性があります。そのため、ヤマビルを取り除く方法としては忌避剤をスプレーするのが最適です。

忌避剤をスプレーすれば、ポロっとヤマビルが落ちてくれるので触る必要はありません。

また、ライターやタバコの火であぶるのも効果的です。ただし、肌に直接火が触れないよう注意してくださいね。

ヤマビルを取り除いたあとは、流水で傷口を丁寧に洗いましょう。

このときのポイントは、傷口を左右・上下から指でつまんでしっかりと血を押し出すこと。血を押し出すことでヒルジンも流せるため、早めに血が止まったり、かゆみを抑えたりといった効果が期待できます。

洗浄後は、虫刺され薬やかゆみ止め薬を塗り、かゆみを抑えましょう。また、血がなかなか止まらないときは絆創膏も貼っておくと安心です。

清潔を保つために、絆創膏は2~3時間ごとに貼りかえるのがおすすめですよ。

噛まれないためにはどうしたら良い? キャンプでの対策は服装が超重要

画像1: 筆者撮影

筆者撮影

キャンプでのヤマビル対策は服装がとても大切です。特に以下の5点に注意して服装を選びましょう。

  • 帽子をかぶったりタオルを首に巻いたりして肌の露出を少なくする
  • ボタンの付いたシャツは避け、裾はズボンに入れて衣服の隙間をなくす
  • サンダルや短パンは避け長ズボンを履く
  • ズボンの裾を靴下に入れる
  • 靴下は生地の目が細かく厚手のものを用意する

ヤマビルは足元から忍び寄り、人の身体をよじ登ってきますが、衣服の隙間をなくし肌に直接触れられなければ噛まれることを防げます。

また、帽子や首に巻くタオル、靴下にも忌避剤をスプレーしておくのがベストです。

衣服にも忌避剤をスプレーしておけば、ヤマビルが近づいてきたとしても、くっつかれないよう予防できますよ。

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