今回は、ナイフ1本で薪を細くするバトニングの基礎をご紹介します。焚き火を始める時に、いきなり太い薪を燃やすのはキャンプ上級者でも大変です。細い薪から燃やして、火を少しずつ大きくする必要があります。地上波で放送中の番組「おぎやはぎのハピキャン(名古屋テレビ放送制作)」でたびたび登場しているバトニング。モーラナイフの商品などおすすめのナイフも多数ご紹介します!
作業の様子をYouTube「ハピキャンチャンネル」では動画でご紹介しているのであわせてチェック!

バトニングとは?薪割りとの違いをチェック

ナイフの選び方を解説していく前に、「バトニング」と「薪割り」の違いについて触れておきましょう。

斧や鉈を使って、太い丸太を使いやすいサイズに割っていくのが一般的な「薪割り」。

一方「バトニング」は、すでに細かくなった薪にナイフの刃を当てて、ナイフの先端側の背部分を別の薪などで叩きながら割っていくもの。焚きつけ用の細い薪を作っていくイメージですね。

叩いていくうちに、写真のようにナイフが薪に食い込み、自然と割れていきます。

バトニングをマスターして薪を燃えやすいサイズにカットできれば、「薪が太すぎて燃えない!」なんてお悩みから解放されますよ。

バトニングは、モーラナイフ1本あれば誰でもできるブッシュクラフトのテクニック。ぜひこの機会にチャレンジしてみてくださいね♪

バトニングが必要になる「焚き火始め」 ナイフを使って斧で割った薪をさらに細くしよう!

画像: Photographer 吉田 達史 「おぎやはぎのハピキャン」パイロット版より

Photographer 吉田 達史

「おぎやはぎのハピキャン」パイロット版より

そもそもナイフだけで全ての薪割りができるなら、斧は不要です。
ナイフだけで丸太のような太い薪を割ることは難しく、ナイフを壊してしまう可能性もあります。

薪割りには斧とナイフ両方があるといいでしょう!斧は重さがあって細い薪(小割)を作りにくいため、斧で割った薪をさらに細く割る際にバトニングの出番です。

小割が必要となるのは、焚き火始めの着火の時です。焚き火の火力がある程度まで強くなれば、薪を太いまま焚き火に入れても燃えてくれます。そのため小割はそれほど大量に作らなくても大丈夫です。

焚き火中に風向きの変化などで火の勢いが弱まってしまうことがありますが、そういった時に小割を入れてあげると火力を保ちやすいです。

ナイフは斧より軽く携帯しやすいのが利点ですので、荷物を減らしたい時にもうってつけです。

バトニングはまっすぐな針葉樹がおすすめ! 節があるものは割りにくいので避けよう

バトニングの際は、あらかじめ片手で掴める程度の太さに割られた薪を使うのが理想です。太い丸太も端の方から頑張れば割れなくもないのですが、かなり大変なので他の薪を探した方が早いです。

画像1: 筆者撮影

筆者撮影

バトニングにあまり向かない薪もあります。上の写真のように、節があるものです。

節は硬くてナイフでは割りにくく、ナイフの刃を傷めやすいので節を避けるか、節が無くまっすぐな薪を使いましょう。

画像: 筆者撮影:針葉樹のバトニング

筆者撮影:針葉樹のバトニング

最もバトニングに向いているのは、スギやヒノキなどの針葉樹です。木目に沿って割りやすいので、初めてでも楽しく無理なくできます。

針葉樹は燃えやすく焚き付けにピッタリですので、もし初心者がバトニングを体験する際には、なるべく針葉樹を選んでもらうと良いでしょう。

画像: 筆者撮影:広葉樹の薪

筆者撮影:広葉樹の薪

ちなみに、もちろん広葉樹も使えますが、針葉樹より硬く密度があるので、少し割りにくくなります。上の写真のように、なるべく木目がまっすぐなものを使いましょう。

バトニングの手順とナイフの使い方を伝授! Youtubeで確認しよう 滑りにくい手袋もおすすめ

バトニングの手順について詳細をご説明する前に、まずは動画で見て頂くと、より分かりやすいかと思います。「おぎやはぎのハピキャン」パイロット版でバトニングをしているところをご覧ください。19:25からです。

簡単そうに見えますよね!動画で割っているのは割りやすい針葉樹の薪ですから、力も要らずに割れて楽しいんです。

続いては静止画と文章で、やり方を細かく説明させて頂きます。怪我防止のため、滑りにくい手袋*をして行うことをおすすめします。ちなみに私は、グリップスワニーの「G-1B」という手袋を使っておりますが、初めて手袋を購入する場合は、安価かつ耐熱性もあるキンコの「牛革グローブ50」をオススメします。 

画像1: バトニングとは?おすすめのナイフややり方、注意点を基礎から紹介!初心者でも出来るように伝授!
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画像2: 筆者撮影

筆者撮影

まず薪を立てて地面に置き、ナイフの刃の中心付近を薪に垂直に当てます。刃の先すぎると、後で叩きにくくなります。ナイフの角度は地面と平行にします。

ナイフの進行方向には絶対に手や体を置かないようにしましょう。薪が倒れそうだからといって、手で支えたり足で挟んだりしてはいけません。上からナイフで押さえつける力だけで支えます。

画像3: 筆者撮影

筆者撮影

真上から見たところです。硬い広葉樹の場合、角の方から小さめに割っていく方が割りやすいです。

画像4: 筆者撮影

筆者撮影

ナイフを垂直に保持したまま、反対の手に薪を持ち、ナイフの背を打ち付けます。ナイフが斜めですと力が逃げてうまく割れず、ナイフも痛めてしまいますのでご注意。

画像5: 筆者撮影

筆者撮影

薪にナイフの刃が食い込みました。ナイフの角度を保ったまま、更に叩いていきます。刃の背中の真ん中は薪が邪魔になって叩けなくなりますので、ナイフの刃先の方を叩くことになります。

画像6: 筆者撮影

筆者撮影

薪を叩かないよう刃先の方をトントン叩いて、下の方まで割っていきます。ナイフが水平を保つように、ナイフを握る手には地面方向に軽く力を入れておきます。

画像7: 筆者撮影

筆者撮影

下まで割れるまで、トントントントン繰り返します。地面まで刃を当ててしまいますと、石に刃が当たって刃こぼれする恐れがあります。薪割り台を使うか、地面に当たる直前に止めて手で裂きましょう。

途中刃が引っかかったように感じても、手首をひねって刃の角度をグリグリこじらないように。刃が駄目になります。刃を進めるのは真下だけです。

どうしても刃が進まなくなったら、足で薪を蹴り開いてナイフを抜きます。途中まで割れているところは手や足で折ってしまうか、無かったことにして別なところから割ります。

画像8: 筆者撮影

筆者撮影

針葉樹ですと力も要らずパカパカ割れるので、楽しくて必要以上に小割を作ってしまいがちです。基本的に着火時だけあれば十分ですので、2~3本の薪を細かくすれば事足ります。

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