最近、巷で耳にする「スポーツクライミング」ってみなさんご存知ですか? クライミングの名称が付くため人口壁や岩壁を上っていくスポーツでは…と想像できるかと思います。では「ボルダリングとの違い」って何?など意外と知らないことも多いですね。今回筆者が実際にスポーツクライミングの1つ〝ボルダリング〟を体験して、その難しさや面白さを痛感。素朴な疑問とともに競技についてまとめてみました。

スポーツクライミングは〝壁を登る〟ことをスポーツ化したものでボルダリングは競技種目のひとつ!

一般的によく耳にする「ボルダリング」もスポーツクライミングの一種です。要は〝壁を登る〟という行為にルールを設けてスポーツ化したもので、そのルールによって「スピード」「ボルダリング」「リード」と3つの種目に分けられています。

画像: 筆者撮影 ボルダリング体験

筆者撮影 ボルダリング体験

スポーツクライミングの基本3種目とはスピード・ボルダリング・リード! 同じようで全く別物競技!

さて、この3つの種目、どのようにルールが違うのでしょうか? ひとつずつ説明していきます。

スピード:いかに速く登るか!

スピードは、その名の通りいかに速く壁を登り切ることができるかを競う種目です。壁の高さは15mで、安全確保のロープが繋がったハーネスを体にくくりつけて行います。

スピードの面白いところは、何よりも派手でわかりやすく、そして短期決戦なところ。上位選手になると5秒チョイで登りきってしまうのです。

画像: 写真はイメージ

写真はイメージ

もはや同じ人間なのかを疑うほどのスピードで垂直な壁を登っていきます。凄すぎる…! 壁についている岩の位置は、毎試合同じもので事前に知らされているため、競技の前に選手は何度でもルートを試行錯誤することができるのも特徴です。

本番でも、練習と同様にできるかという精神的な競技でもあるんですね。

ボルダリング:次々に課題をクリアせよ! 難題に挑め

ボルダリングは、高さ4〜5mの壁をコース設定された課題をクリアしながら登る種目です。

課題は4つあり、制限時間内にいくつ達成できたかで勝敗を決します。各選手は1つの課題につき4分。制限時間内にゴールの岩を両手で保持できれば完登(課題達成)です。

もちろん、それだけだとほとんどの選手が完登してしまうので、さらに競技性を持たせるために、「ゾーン」という、追加ポイントがもらえる岩が設定されており、完登数が同じだった場合、ゾーンを獲得した個数で勝敗が分かれます。

画像: ボルダリング:次々に課題をクリアせよ! 難題に挑め

リードと同様、選手は岩の位置等を事前に知ることはできず、競技直前の下見時間以外は、他の選手の競技の様子も見ることができません。

制限時間のある中で、ルートのシミュレーションを行い、自分が獲得できる最もポイントの高い登り方をする…というまさに、頭脳と体力の総合戦がこのボルダリングです。

リード:どこまで高く登れるか!?

画像1: リード:どこまで高く登れるか!?

リードは、高さ12m以上の壁を安全用のロープをつけて登り、6分間の制限時間の中でどこの高さまで到達できるかを競う種目です。もちろん、登る際ロープを利用して登ることはできません。

スピードと違って、どのように岩がついているかは毎試合同じものではなく、競技直前に6分間の下見時間が設けられ、そこでおおよその登り方のシミュレーションをします。

競技は一人ずつ行われ、待ち時間の間、他の選手は別部屋に移るため競技の様子を見ることはできません。その場での判断能力と、事前のシミュレーション能力が試される種目となっています。

画像2: リード:どこまで高く登れるか!?

スポーツクライミングの採点方式は「コンバインド」! 1人の選手が3種目全てを行なう複合競技

スポーツクライミングの採点方式は、コンバインド!…直訳すれば「複合」という意味になります。早い話が「この3つの種目、全部やって、合計点数で競います!」という採点方式です。ちなみにスピード、ボルダリング、リードの順番に3種目を1人の選手がすべて行います。

「えっ!?」そんなのアリ!?と思ったあなたの感覚は正しいかもしれません。

なぜならこの3つの種目、何も知らずに見ればただ壁を登っているだけで違いはなさそうに見えますが、上記で説明した通り全く違うものなんです。スピードが得意な選手がリードが得意とは限らず、その逆もまた然り。

画像: スポーツクライミングの採点方式は「コンバインド」! 1人の選手が3種目全てを行なう複合競技

ほとんどの選手がその種目を専門にして大会に出ているため、スポーツクライミングをする人は他の2種目の練習もしなければならないという、なかなかなハードルの高さ…。

陸上で例えると、走り幅跳びと三段跳びと棒高跳びを三つやります!というようなイメージ。なんとなく大変さが伝わりますか?

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