※本記事には、プロモーションが含まれています。
キャンプをはじめて45年、自転車、バイク、車、テント泊、車中泊等、色んなスタイルでキャンプをし続けていると、ギアもスタイルに合わせて増えてしまいました。中でも、テーブルや椅子、ランタンは増えてしまいがち。でも、そんな沢山のギア中でも、「これは一生モノだな~」と思わせてくれるのは意外と少ないんです。そこで今回は、僕の「一生モノ」と自信を持って言えるギアを紹介したいと思います。

一生モノのギアって、意外と少ない。

「一生モノに出会えた!!」「これは一生モノだ!!」という記事や話を目にする事がありますが、僕にはそんな感覚全くありません。
使った瞬間とか店で見た瞬間に「あっ、これ一生モノだ!」なんて思ったことは、ないんです。それって、たぶん「一生モノ」という言葉の響きに酔ってるだけなんじゃないかなと、ちょっと思ったりもします。
キャンプデビューから45年。いま思う、僕にとっての「一生モノ」とは?

小学6年の夏、江戸川の河川敷でクラスの友達3人と、親からもらったオガワのアタックドームテントを自慢げに広げて、鯉の投げ釣りをしたのが初めてのキャンプ。
あれから45年。スタイルもギアもいろいろ試して、ここ10年ほどでようやく「自分のキャンプ」が固まってきたように思います。
僕にとって一生モノとは、何となくいつも1軍にいて、何となくずっと使い続けている物。
そして気が付くと20年、30年と一緒に過ごしているギア。
使い勝手が悪かったり、壊れたり、壊れたとしても修理出来ない物だったり、少しでも不安や不満があるギアは僕の中では「一生モノ」とは思えないのです。
一生モノって、ただ長く使えるものじゃない。「ずっと一緒にいたい」と思える理由が、使い心地や信頼感の中にちゃんとあるんです。
ちょっと屁理屈も。57歳の今、一生モノと思えるものとは?

たとえば20歳のときに手に入れたギアが、60年使えたら──それはもう堂々たる「一生モノ」です。
でも70歳の人にとって、10年一緒に過ごせたらそれだって立派な「一生モノ」。
つまり、同じ「一生モノ」という言葉でも、その重さは人によって全然違う。……まあ、ちょっと屁理屈っぽいかもしれませんが(笑)。
今57歳の僕にとって「一生モノ」と呼べるのは、すでに10年以上使っていて、なおかつ「この先20年は使い続けたい」と思えるギア。
そんな厳しい条件をクリアした、信頼と実績のギアたち。今回はその中から、僕が心から“一生モノ”と呼べる3つをご紹介したいと思います。
一生モノのギア①コールマンのランタン

僕が車でキャンプをする様になった22歳から35年間、ずっと夜を灯してくれているのは真ん中のレギュラーガソリン対応のワンマントルランタンです。
今は虫よけ用ホヤを使用しているのでオレンジ色のガラスですが、テーブルに置いても眩しくない摺りガラス、片側だけを照らすリフレクター等(写真左)、さまざまなオプションが用意されているのも魅力の1つ。
しかし、肝心な一生モノたる理由は「壊れない、壊れても部品の調達が容易ですぐに直せる」という点です。
30年の実績が証明する信頼性
真ん中のランタンは、30年間ノーメンテで使ってきましたが、3年前についにポンピングができなくなりました。それでも、500円程のポンプカップを交換しただけで、また絶好調に。
また、劣化する樹脂部品が少ない、その樹脂部品もいつまでも変わらず入手可能というのも一生モノである重要な条件だと思います。
LEDランタンとの比較で分かること

一方、10年程サブランプとして重宝しているLEDランタンは、少し柔らかな触感の表面がベタベタしてきました。アルコールで拭いたところ、表面が取れて下地が見えてしまったのです。
このような加工されている樹脂は高温多湿の日本では加水分解で劣化する事が多く、時間と共に朽ちてしまうものです。
バッテリーのもちも悪くなってきているので、バッテリーを交換し、劣化した表面を一皮剥いてしまえば使い続ける事は可能だと思いますが、このランタンの代わりになる物はいくらでもあるので、買い換えてしまうと思います。

一生モノのギア②ダナーのブーツ

僕は決して靴コレクターではありませんが、これらは全てTPOに合わせて履き分けている靴です。妻にはいつも同じ様な靴ばかりでシュークローゼットが占領されてる!!と怒られしまい言い返す言葉もありません……。
この中で、ダナーのブーツ「マウンテンライト」も僕にとって一生モノと言える1つです。
キーンとダナー、2社に絞られた理由
さまざまな靴を履いてきて、キーンとダナー、2社のブーツがメインになってきました。
どちらも甲高幅広なTHE日本人の僕の足に非常にフィットしてくれるので、甲乙つけがたいほど愛用しています。しかし、キーンは数年で靴底がすり減ってしまい買い替えを余儀なくされるため、一生モノにはできません。

これが一生モノと言える1足、ダナーの「マウンテンライト」です。
山を歩く、沢を渡る、岩場を歩く、バイクに乗る、自転車に乗る、砂浜を歩く、雨の中を歩く——さまざまなシチュエーションに欠かせません。
ダナーの魅力は、登山用ソールとして開発されたイタリアのビブラムソールをいち早く採用し、防水透湿素材のゴアテックスを世界で初めて採用したハイテクシューズでありながら、質の高いグレインレザーを使用し、職人が手縫いしている点です。
レザーブーツなのに蒸れず、天候に左右されず履き心地が良く、しっかりしていて長持ちする。そして何より格好が良い。
こんなレザーブーツに履き慣れてしまったら、他のブーツを履く気がしなくなりました。

左からエクスプローラー、マウンテンライト、ラギット3アイです。
どの靴も15年以上履いていますが悪くなっているところは全くなく、足にフィットして長時間歩いていても足が痛くなる事もありません。
しかも、エクスプローラーやマウンテンライトは雨のキャンプで、くるぶしまで水に浸かっても水が入ってきませんし、ドロドロになってもちょっとしたメンテナンスをすればすぐに綺麗になるのでアウトドアでは最高の相棒です。
一生モノの決め手:完璧なリペアシステム

一生モノとして一番大切なのは一生使い続けられるという「持続性」ですが、ダナーのブーツはソールだけでなく、他の部分も修理に対応してくれるメーカーなのです。
3層構造のソールシステム
ダナーのソールには登山用ソールメーカーのビブラムが使用されており、靴底は3重構造になっています。
- 一番外側:滑り止めの薄いゴム
- 真ん中:衝撃を吸収するスポンジミッドソール
- 内側:硬く薄いゴム
この各層ごとに取り替えることが可能です。
充実のリペアサービス
ダナーのオフィシャルサイトには専用のリペアサービスページがあり、以下のようなさまざまな修理に対応しています。
- ヒールのみの交換(現在なら6,000円程度)
- ミッドソールまでの交換
- オールソール交換
- 純正以外のソールへの交換
- トップバンドの交換
- ライニング修理
- フックやアイレットの交換
- ステッチの補修
傷んだり壊れたりしても、メーカーによる完璧なリペアを受けられることで一生履き続けることができる。それがダナーなのです。
しかも、ダナーのブーツは履けば履くほど足に馴染み、より履き心地が良く疲れなくなるので、もう他の靴を履かなくなってしまうのは必然です。
一生モノのギア③刃物

ここであえて刃物と書いたのは色んな種類があるからで、刃物の中でも一生モノとしていつも身近にあるものは鉈鎌(ナタガマ)です。
これは僕の持っているナイフの一部ですが、20代から30年以上所有しているナイフ達です。
このナイフの共通点は、加水分解される樹脂は使われていないという点です。
加水分解される樹脂が使われている製品は必ずその部分が劣化します。そうなると、買い替えを前提に使用する事になります。
使っているうちに味が出たりエージングされるのも金属や木で作られている物で、最終的にはそれらのアイテムに一生モノと言う称号が与えられるのだと思います。
実際に携帯している刃物たち

これは僕が仕事やプライベートで活動する時に携帯している刃物達です。
左から鎌(カマ)、鉈(ナタ)、鉈鎌(ナタガマ)、斧(オノ)ですが、この中で常に使っているのは、やはり鉈鎌(ナタガマ)です。

鉈鎌(ナタガマ)は、草を切る鎌(カマ)と枝を切る鉈(ナタ)を合わせたような、切れ味の良い刃の厚い刃物。樹木が繁茂した山中に分け入るには必要不可欠な道具です。
枝や細い木を斧のように切る事もでき、大きな木を切り倒す以外のほとんどの作業をこの1本でまかなうことが可能です。
先ほど紹介したナイフや、見栄えの良い刃物はいくらでもありますが、結局いつも持ち出すのは、手にしっくりしていてオールマイティーに使え、刀と同じ素材、製法で作られていて切れ味が良く、刃の砥ぎ直しが出来るもの。
この鉈鎌(ナタカマ)が僕の一生モノと言える1振りだと言えます。
一緒に過ごしてきたからこそ生まれる愛情。そして一生モノという称号の重さ
実は今まで「一生もの」という言葉や物、称号に対して深く考えた事はありませんでした。今回、ハピキャン編集部からお題を頂き「一生もの」について改めて考えさせられ、その言葉の重さに気付かされました。
「一生もの」= 一生、死ぬまで傍らにいる人・物
それは、死の間際に思い返し、あいつは親友だった。
と思えるくらい人生にとって大きな存在。
死ぬ間際に「僕の人生、君と一緒に居られて幸せだったよ」と言える伴侶。
一生ものとは、自分の人生の中で掛け替えのない存在。
そう考えると、軽々しく一生ものと言えないな~と改めて考えさせられました。

ご紹介した3つの物以外に、番外編として2つ。1999年から26年程ずっと乗り続けているバイク「ロイヤルスター」は、あの巨体を転がせる間は乗り続けるつもりなので「一生もの」。

起業した時、日本人技術者の誇りを忘れない様にと購入した生まれ年と同じグランドセイコーの時計は、14年前に購入して以来2年に1度メンテナンスをして、ずっと一緒にときを刻んで行こうと思っているので「一生もの」
そして、もちろん家族も。
45年のキャンプ経験を通して気づいたのは、「一生モノ」は時間をかけて一生モノになっていくということです。何年も一緒に過ごす中で育まれる愛着こそが、本当の価値なのかもしれません。
一生ものと呼べるものを大事に、そして1つでも増やしていきたいと思います。
▼これまでの経験から、こんな記事も書いています!